前回堀切峠から市仲(いっちゅう)までから続きます

 
堀切峠や峰の地蔵尊(標高491m)があった辺りは峠道がある事でもわかるように、法皇山脈の尾根では最も低い場所になります
 
ここからほぼ等高線に沿った道をトラバースして市仲の集落を通り、その外れにある奥之院仙龍寺の結界までやって来ました
 
境内に入ると不動堂(標高488m)があり、ここから8丁ある崖にへばりつくような急峻な参道を標高差200m下の本堂へと下ります
 
本堂でお参りを済ませた後は打ち返してこの茂兵衛道標からは地蔵峠越えの道を通って三角寺を目指します
 
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その前に宿題の遍路道の確認をしておかねばアセアセ
 
茂兵衛道標の手印(箸蔵寺七里/雲邊寺五里)に従って、倒木や草の繁茂した右へ進みます
 
倒木を避けながら歩いているとどうもこの茂兵衛道標の右側周辺にはかつて何らかの建物が建っていたような痕跡があり石垣も積まれています
 
不動堂にある茂兵衛道標には荷物は店に預け置き参詣通夜するも良しとあるように、この辺りには数件の茶店があったとの事なのでそれらの痕跡かも知れないですね〜
 
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12:19 n
しばらく進むと左に分岐した小道がありました
 
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水路沿いに石畳が敷かれている細い畑の中の小道を登って行きます
 
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右にカーブしてさらに登って行くと
 
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先ほど辿って来た車道に出ました
 
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堀切峠の方向からみた写真です
 
ここで左に折れるとこの畑の中の小道を通って茂兵衛道標まで行く事が出来ます
 
まっすぐ行けば先ほどの三角寺からの道との交差地点から左へ下がれば茂兵衛道標です
 
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12:23  q
もう一度折り返してみます
 
畑の中の道を下りますが、遍路道としては細すぎるような気がします
 
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畑を過ぎると右に曲がります
 
この分岐からは遍路道の跡だと思います
 
確認はしていませんが、ひょっとしたらここから左にも遍路道が続いていたのかもしれません
 
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12:27  r
おそらく遍路道の跡と思われる道を茂兵衛道標へ向かいます
 
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 マップの車道の位置がかなりズレていますね〜
 
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12:29 
茂兵衛道標まで帰ってきました
 
さぁ、結界を越えて不動堂へ向かいます
 
 
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12:30 s
3基の地蔵がならんでいます
 
右端の頭部の無い地蔵は雲辺寺への道標、他の2基は9丁の地蔵丁石ということで、三角寺からの一連の地蔵丁石はこの9丁のものを以て終わります
 
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不動堂(標高488m)
 
不動堂の左には茂兵衛道標と享保14年(1729)建立の8丁石があります
 
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「奥之院へ八丁 毎夜本尊御直作厄除大師尊像のご開帳アリ霊場巡拝の信者ハ一夜の通夜ヲシテ御縁結ビ現當二世ノ利益ヲ受ケラルベシ 中司義教誌 荷物ハ持参スルモヨシ又ハ店に預ケ置キ参詣通夜スルモヨシ」と刻まれている
 
茂兵衛さん名前を変える前ですかねぇ~
 
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12:36 
ここまで、出発から11.69km、ここから下の仙龍寺まで8丁
 
清滝回りでも、午後1時半頃には着けるかな
 
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左には享保何年と年号かな、後は不明
 
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道の修復はほとんどされていません
 
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石畳と六丁石かな
 
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自然の石で築いた石段が続きます
 
まるで江戸時代にタイムスリップしたような世界キラキラ
 
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12:48 
読みにくいけど五丁石かな
 
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四丁石と新四国の石柱
 
まっすぐに奥之院を目指す道から四丁石から下の参道を利用した新四国霊場の一周するルートが右へ分岐しています
 
どちらを辿っても奥之院へ着くことが出来ます
 
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まっすぐ奥之院へ向かうルートは崩落個所有。通れなくはないですが後ろ側清滝回りをお奨めしますとあります
 
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この四丁石のある分岐点は、そのまま下ると奥之院仙龍寺へ4丁で直接至り、右に折れると清滝を経由して奥之院へと向かう新四国霊場を周回する道筋でもあり、ここからはどちらのルートを辿っても新四国の88基の石仏が並んでいますハート
 
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往路は清滝回りで奥之院をめざして、奥之院からの折り返しで本来の参道を通ってみようと思います(新四国の逆打ち回り)
 
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清滝道を進みます
 
崖側は結構リスキーな場所も多く、落ちたら助からないなぁ~という箇所も沢山ありますので谷側にだけは落ちない様に注意しましょう注意
 
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清滝への分岐
 
この辺りの石は湿っていてよく滑りますので注意注意
 
慎重に行きましたが一度尻もちを突いてしまいましたえーん
 
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清滝(標高370m)
 落差30m、幅5m

 
石仏が並ぶ細い山道を下って行きます
 
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弥勒堂(標高285m)まで下りてきました
 
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お参りしますが蚊が多くて閉口しました
 
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奥之院が見えてきました
 
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宿坊もしているという奥之院仙龍寺
四国八十八ヶ所65番三角寺奥之院
四国八十八ヶ所総奥之院
四国別格二十霊場13番
四国三十六不動26番
 
平安時代初期の弘仁6年(915)空海が42歳の時にこの山を訪れて法道仙人よりこの地を譲り受け、厄除と虫除五穀豊穣の護摩修行を21日間行ったといわれています
 
修行満願成就の後に自信の姿を刻んだものが本尊となり厄除大師または虫除大師と呼ばれるようになった
 
雲辺寺と違って歴史を感じる情緒あふれる趣です
 
本堂前の車が停まっている広場は滝の上に架かるコンクリート橋梁になっているので金剛杖はつかないように
 
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続いて仙人堂、先ほどの弥勒堂とともに仙龍寺を開いた法仙人を祀っているそうです
 
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石段を下りきると、そこは新清瀧新四国霊場道の始まりです
 
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奥之院本堂(通夜堂) 標高275m
 
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このコンクリート橋梁は昭和九年竣工とのプレートがある
 
現在の本堂と同時に作られたようです
 
それ以前は木で作られていたらしい
 
本堂前の広場はこの橋の上という事になるので金剛杖は突かないようにしなければならないですね~
 
 
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すごい杉が本堂より高く聳える
 
樹齢300年以上かな
 
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岩壁に懸け造り様式で建てられている
 
懸造とは、急な斜面や段差のある場所に建物を建てる場合に、その床面を水平に保つため床束(ゆかづか)の長さを調整して、床の高さを揃える工法のこと
 
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下の国道まで下りてきました
 
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立地上、宿泊できる事が求められたため建物が巨大化していったというが、現在は宿坊は中止しているらしい
 
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さあ、中に入らせて頂いて、お詣りさせてもらおう
 
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本堂は2階にあり、納経所も隣にあります
 
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古い旅館のような佇まいですね~
 
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最盛期には数百人が泊まる夜もあったという
 
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厠の清め
 
トイレは水洗になっていますが、手洗いは谷の水が引かれていて柄杓で汲んで手を清めます
 
仙龍寺で見かけた寺の人は納経所に座っておられた方一人だけでした
 
三角寺への道の入口を尋ねたところ、距離は遠いけれど車道(国道)を行った方が良いと進められ、あまり遍路道は推奨されて無い様子でした
 
場所は鐘つき堂の左との事でこれから地蔵峠を越えて三角寺を目指します
 
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鐘つき堂の隣
 
この石段が不動堂を経て三角寺へと向かう入口です
 
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無明橋を渡ります
 
この川は本堂前のコンクリート橋梁の下を流れていきます
 
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いつ作られたのかは定かでないけど昔のままの石段を登ります
 
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新四国霊場85番の地蔵と「奥之院まで一丁」の丁石
 
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葛篭折れの石段が続きます
 
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二丁石
 
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急峻な岩肌にすべて石段か石畳でつくられた参道
 
この辺りに大師修行之護摩岩窟の分岐(標高332m)があったはずだが見逃してしまった
 
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崩落個所?かと思われるロープを張った岩場を越えます
 
ロープを越えなければ落ちることは無いと思いますが、転落すればまず助かりませんので慎重に辿って下さい注意
 
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4丁石分岐 (標高378m)
岩場を越えるとすぐに4丁石のある清滝への分岐点に至ります
 
ここにある注意書きの崩落個所があり通れなくはないですが危険というのはあの岩場の事だったんですね
 
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ここまでの距離数16.89km
 
仙龍寺で記録するのを忘れたけれど4丁(109m x 4 = 436m)引いて16km位かなぁ~
 
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五丁石
 
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14:44
六丁石
 
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14:48
埋まっててよめないけれどおそらく七丁石
 
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八丁石と不動堂
 
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結界を越えて仙龍寺の境内から外に出ます
 
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茂兵衛道標(標高472m)を越えて最初に分岐した車道まで登ってきました
 
ここから地蔵峠越えの三角寺までの遍路道を辿りますが、17時までに三角寺に着けるか微妙な時間となりました
 
 
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今回は堀切峠からほぼトラバースしてきた奥之院の結界から、趣のある参道を不動堂、清滝を経て標高差200メートルの奥之院仙龍寺まで降って折り返してきました
 
次回は峰の地蔵尊より300m高い地蔵峠(標高773m)を越えて三角寺を目指します
 
今回も大変長くなってしまいましたが、さいごまで見ていただきましてありがとうございました
 
次回もよろしくお願いいたします
 
南無大師遍照金剛
 
では、また
 
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