すそったなごどしてだら、おめ笑われるんだよ

とか

おめ、そっただったら嫌われるんだよ


とか


あいや、あの人変たな顔してだっけよ、おめ変わった人だと思われたぞ

とか

歌を歌えば
あや、調子っぱずれじゃねが?ほりゃ、ほりゃ

とか


今思えばなんでもないことに大騒ぎして恥を植付け、何かをすれば私を嘲笑する母親でした。

そのくせ外部の人間には卑屈になって訪問販売のセールスマンに対してすら気分を害しないように迎合したり、お歳暮とか物をもらえばそれ以上のものを返さなければと目の色を変えて大騒ぎして右往左往したりしながらも、ちょいちょい乱れた精神のバランスを取るかのように私を貶める、そんな母親でした。


着るもの、食べるもの、暑さ、寒さ、痛いこと、苦しいことなど、直接的な身体的不快からは手厚く護ってくれましたが、精神面ではノーガードでした。むしろ、輪をかけて攻撃してきました。
だから、精神的なことの重要性や対応の仕方も随分の間、知らずに過ごすことになりました。



街で幼児に対して「一人で靴履けなかったら笑われるんだよ〜」なんて言っている母親がいた、という話を聞いて、



そんなことで誰が笑うかよ
オカシイのはお前だよ!

と頭にきつつ、自分の子供時代を思い出して、腹立たしいのと悲しいのと思い出しました。