前回の続きです。
そんなある日、あるご縁が訪れました。
とあるイベントでそこにいらっしゃった方の一人、偶然同席していた息子さんが私の顔を見るなり、待ってましたと言わんばかりに、「本気で日本語を学びたい」「将来、日本で働きたい」と熱心に語ってくれたんです。
彼は以前から人伝に私の話を聞いてくれていたようで、初対面とは思えないほど、まっすぐな想いをぶつけてくれました。
2時間ほど、真剣に彼の話を聞きましたが、やはり当時は時間の余裕がなく、他の学校をご紹介することに。
でもその後も、「どうしても私から学びたい」という熱意が、お母さまを通じて何度も届きました。あまりにまっすぐで、強くて、次第に心を動かされてしまいました。
結果的に、私が折れる形で、初めての日本語レッスンを開催することになりました。
実際に教えてみると──正直、自分でも驚くほど楽しかったんです。
対象は、フランス人とハーフの子どもたち。
彼らの目の輝き、集中力、吸収力。そのひとつひとつに、私自身がどんどん引き込まれていきました。
やっぱり、教えるというのは“与えること”ではなく、“共有すること”。
その場で生まれる空気、対話、笑顔──すべてが私にとっても学びになっていて、実践の中でその本質に改めて気づかされました。
レッスン後、お母さまから「子どもが、こんなに夢中で勉強し始めたのは初めてです」と温かいメッセージをいただきました。私自身、教えることに手応えを感じた瞬間でした。
後から知ったのですが、そのお母さまは、フランスで活躍されているアフリカ系アメリカ人のシンガー。お父さまも音楽業界の著名な方でした。初めてお会いしたときから、ただならぬオーラを感じていたのですが、その理由が自然と腑に落ちました。
このご縁から、また新たな出会いやプロジェクトにもつながり、音楽・教育・文化といった世界へと関心の幅が広がっていきました。
教育の力って、本当にすごいですね。
今は日本に戻っているため、日本語教師としての活動はいったんお休みしていますが、またフランスに行ったとき、子どもたちに会えるのが今から楽しみです。
今回の経験を通して、ひとつだけ確信したことがあります。
導かれるときは、どんなに避けても、その流れに自然と乗ってしまうものだということ。
長年、距離を置いていたことでも、やがて自分に返ってくる。不思議だけど、どこか納得のいく感覚でした。
そして改めて感じたのは──
やっぱり出会いこそがすべてだということ。
出会いが人生を変える。
動かなければ出会えない。
そして出会いの先にこそ、自分の役割がある。
そう強く実感した時間でした。
この経験をきっかけに、自分がこれからどう変わっていくのか──
その先にどんな出会いが待っているのか。
自分自身も、とても楽しみにしています。
歩いていたら、偶然友人の経営者とばったり。
いつも会うたびに励ましてくれて、心が前向きになる。
この国の人たちは、情熱的で、思いやりにあふれてて――ほんとに優しい。






