追悼 ポリーニ | miguel664のブログ

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1967年と古い音楽雑誌に次のような記載がある。

 

1960年ショパンコンクールで優勝した十代のピアニストはたちまち時代の寵児となった。

ジャーナリスムは大きく取り上げ、コンサートの依頼が相次いだ。

そして心身ともに疲れ切った彼は1枚のレコードを残し消えていった・・・

 

この悲劇の主人公はマウリツイオ・ポリーニ。

ここにある1枚のレコードとはショパンのコンチェルト第1番だから、コンクールの直後であろうか。

 

これが書かれた時、当人はなおも研鑽中であり、その数年後に堂々とカムバックして、世界屈指のピアニストとして活躍することなるのだが、当時の日本では消えてしまったピアニストと認識されていたことになる。

 

自分が知っているのも70年代以降のポリーニである。

 

熱心なファンではないが、それでも20枚程度のレコード、CDを持っている。

 

後年やや性格が違ってきたようだが、若いときは強靱な技巧に支えられる曲がよく適合したと思う。

ショパンは練習曲集、バラードやスケルツォ、ベートーヴェンは後期ソナタがいい。

 

合掌。