ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノ・リサイタル | miguel664のブログ

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文化の日は快晴

横浜みなとみらいホールにユリアンナ・アヴデーエワ ピアノ・リサイタルを聴きに行った。

プログラムを記載されている通りに転記する。

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 op.90
  第1楽章 速く、そして終始感情と表情をともなって
  第2楽章 速すぎないように、そして十分に歌うように奏すること
 創作主題による32の変奏曲 ハ短調 Wo.80
 ピアノ・ソナタ第26番 「告別」変ホ長調 op.81a
  第1楽章 アダージョ・アレグロ「告別」
  第2楽章 アンダンテ・エスプレッシーヴォ「不在」
  第3楽章 ヴィヴァーチッシマメント「再会」

フランツ・リスト
 悲しみのゴンドラ第1稿
 凶星!
 リヒャルト・ワーグナー-ヴェネツィア 
 ピアノ・ソナタ ロ短調

(アンコール)
ショパン ノクターン第8番 マズルカ 英雄ポロネーズ


このピアニストは3年前に一度聴いている。
2010年のショパン・コンクール、アルゲリッチ以来45年ぶりの女性優勝者という肩書は今も謳われているが、今回はプログラム中にショパンはなく、ベートーヴェンとリストだけでまとめた。

いくつでピアノを始め、誰に師事し、どこを卒業したということは後年までも演奏スタイルに影響を持つものかもしれない。

どこのコンクールで優勝したという経歴はそれに比べてどんなものだろう。

それでもコンクールの覇者は何十年経ってもそうして紹介される。

さて、コンサート、ベートーヴェンはよく弾かれる人気曲ではないものを選んでいたが、26番27番ともいい曲で楽しめた。

変奏曲は短い主題とその変奏、かなり音が多く、知らない曲だったがこれもよかった。

今年はベートーヴェンを聴く機会が多いが生没年に関係はなく単に偶然なのだろう。

数年前はバッハのシャコンヌに始まりショパンのソナタ3番で終わるプログラムを何度か聴いたので、やはりこういうものにも流行があると感ずる。

後半、リストは、意外なことに休みを取らずに全部通して弾いた。

全曲通して一つの流れという意図だろうか。

そういえば最近は1曲ごとに袖に下がるコンサートが多くやや興をそがれる。

リストはあらかじめ予習しておいたのはソナタだけ。

聴くだけでなく見るとなるほどリストは難曲らしいと思える。

アンコールにショパンを3つ弾いてくれた。

ノクターンの8番が心にしみる演奏。

緑と黒の長袖チュニックに黒の細いズボンというスタイル。

前回も同じような姿だったから、こういう格好が好みなのだろう。

ドレス・スカートというのは長くても短くても気を使うものらしいから、この日の格好の方が合理的機能的ともいえる。

ペダル操作もよく見えた。

歩き方も特徴があり、左手の方を大きく振って歩く。

演奏中はあまり動かないほうで表情も変えずに口を真一文字に結んで淡々と弾く。

音は淡々とではなく表情豊か。

大変いいコンサートだった。