しのぶセンセ ほか | miguel664のブログ

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最近読んだ本から

東野圭吾の「浪花少年探偵団」、「しのぶセンセにさよなら」を読んだ。
作者は重いミステリーと、軽いそれと、皮肉なものとを書き分けている。
これは面白可笑しい小説。

奥田英朗の「マドンナ」。
ある課に新人の女性総合職が配属され、そこの課長が彼女を好きになってしまった…というのが表題作。
ほかいずれも大手会社の40代の中間管理職が主人公で内部の問題を抱え何とはなしに解決していく。
以前読んだ「ガール」と同工異曲の軽い話。
読んでいて深刻にはならないという予感がありその通りになる。

向田邦子の「思い出トランプ」。
これも中年の主人公が出てくる短編集だが、重く暗いねじくれた話の連続。
こういう物語をひねり出す人の精神構造やいかに。

向田邦子の「無名仮名人名簿」。
これは面白い。
当人、家族、知人の体験談。
どこまで本当かはわからないが笑わせる。

阿刀田高の「霧のレクイエム」。
これは面白いミステリーだ。
結論、謎解きまでは至らずに終わる。
タイトルからみてそのあと身を投げたりするのだろうか。
作者は博識でぺダンティックでもあるので、いろいろと面白い格言・昔話も出てくる。
しかし、この人はネコを飼ったことはないように思える。