3月25日の月曜日、大阪港へ独フェニックス・ライゼン社の「Albatros(アルバトロス)」が入港しました。
今年の大阪港の入港予定表に入っているのを見て、これは休みを取ってでも見に行きたい!・・・って思ってたんですよね。
さて、前日が日曜日ということもあり、夜行といった強行軍はせずに大阪市内へ前泊。ただ、EDIをチェックすると、6時入港、7時接岸と、これまたえらい早いお越しです。どうせ早く入港してもどっこも行きようがないんやから、もっとゆっくり来ればえぇのにねぇ・・・。
ともあれ、まだ暗いうちにチェックアウトし、地下鉄でコスモスクエアへ向かいますが、3月も下旬とは言え、夜明け前の海はまだまだ寒い!
こういう時はマリトラがありがたいですね。地下鉄の駅構内で暖をとりながら、ギリギリまで待ってプロムナードへ繰り出します。
おぉ~、カッチョいい!
最近日本へ来るクルーズ客船は効率重視のメタボ船ばかりなので、久々に「客船」らしいスタイルの客船にただただ感激!
この丸いお尻もさることながら、やはりクルーズ客船は船尾のデッキが段々になってるのがよろしいですなぁ
そして、目の前を通り過ぎたところで・・・
昇り始めた朝日にギラリ!
「ロイヤル・バイキング・シーとして」1973年に竣工してから何度か船名を変えながら45年、世界中の海を渡ってきました。
斜光線が当たることで浮かび上がる外板の波打ち具合は、決して最新の船には出すことのできない味わいがあって堪りませんねぇ。
斜張橋と観覧車、そして大阪市街地の高層ビル群のシルエットを背景に。
コスモスクエアから見るこのアングル、好きなんですよ~。
ゆっくりと天保山岸壁へと近づき、この後クルっと回頭して左舷着けで着岸します。
この後はいったん神戸へ移動して「にっぽん丸」と「カレドニアン・スカイ」をお迎えし、再び大阪港へ。
神戸からJRで戻るのを良いことに、桜島線のユニバーサルシティで下車してキャプテンラインに乗船。
まずは定番の観覧車とのショット。
続いて「サンタマリア」と。
出船での接岸ですが、この船は後姿も画になります。
キャプテンラインは近いところを航行してくれるので、広角ズームで撮影しましたが、ワイド側で撮ると尖った船首が強調されて、これまたよろしいですな。
天保山に上陸後は改めて舐るように各部を見ていきます。
マストの下に掲げられた船名プレート。
ラッタルのカバーには「アルバトロス」のシルエット。
昨年に来日した「アマデア」にも同様のものが設置されてましたね。
テンダーボートもフェニックスライゼンの船よろしく、ミントブルーに塗られています。こういった一つひとつが洒落てるんですよね。
高く突き出たファンネル。
最近のメタボ船はキャビンをめいっぱいの高さで建造するので、ともすればファンネルがまわりの構造物に埋もれているようなのもありますが、やっぱりこうしたいかにも「煙突」らしいフェンネルの方がカッチョいいよなぁ・・・。
そして最後にもう一度後姿を。
小ぶりで丸いキュートなお尻はいつまでも眺めていたかったのですが、広島まで帰らないといけないので、後ろ髪ひかれる思いで撤収。
最近の13万トンだの16万トンだのといったバカでかい客船も迫力があってそれはそれで構わないし、寄港地の経済効果を考えると一度に何千人も来てもらった方が良いのでしょうが、そればかりでも面白くないですよね。
クルーズ客船って「豪華客船」ってよく言われるように、庶民にはなかなか手の届かない存在だから憧れたりするわけで、だから廉価なアミューズメント船ってのは何だかすぐ見飽きてしまう。
ですから、久々に見る「客船」らしい客船はやっぱり素敵ですわ。
この船も船齢45歳ともう「お婆ちゃん」かもしれませんが、まだまだ活躍してもらいたいもんです。
フェニックス・ライゼンのフリートは昨年には「アマデア」が広島港に寄港してくれましたが、この「アルバトロス」にも来ていただきたいなぁ・・・。
「Albatros」
全長:205m 全幅:25m
総トン数:28,518t
船客定員:830名
1973年竣工