本日6月30日は1年の折り返し点になります。
神社では半年の罪や穢れを祓う「夏越の祓(なごしのはらえ)」の神事が行われます。
唱える祝詞(のりと)にも物語があると知ったのは鎌倉・鶴岡八幡宮で受けた大祓のことでした。
壮大な神話をすべて記憶してはおりませんが、何かこう感動したことは覚えております。
宮司さんが朗々と読み上げる祝詞に合わせてわたくしたちも唱えを重ねます。
宮司さんが左肩から「祓たまえ、清めたまえ、祓いたまえ」と左右の肩に大幣(おおぬさ)でわたくしたちの罪や穢れを祓って下さいました。
神妙に頭を垂れ、祓いを受けましょう。
茅の輪を潜り、無病息災を願います。
明日からの半年…またわたくしたちは知らず知らずのうちに罪や穢れをこの身に溜めてしまいます。
せっかく祓って頂いたのですから、清く正しく…美しくはもう叶いませんが、暮れまでの半年を心穏やかに日々を過ごせるよう努力致しましょう。
今夜は精進料理と致しました。
塩結びに生味噌を漬けたおむすびをふたつ…海苔の味噌汁に一昨年に漬けた梅干し、少々の香の物で軽く済ませました。
夏越の祓で罪や穢れを移した人形(ひとがた)を納めたら、気持ちが静かに落ち着き、ひとつひとつの動作を丁寧に扱うことが出来ます。
心療内科で頂いた薬も効きますが、やはり神社仏閣で手を合わせるとなぜかそれだけで心が和むのは、わたくしが歳を取ったからでありましょう。
これほど癒されるのなら、69歳もなかなかに良いものであります。
さぁ~明日からは折り返し点をイヤでも進んで行かねばなりません。
覚悟はいいかぃ、この自分…ちょっとため息が出ちゃいますが、1歩!前へ…!
『あをあをと水無月祓過ぎにけり』
(あおあおとみなづきはらえすぎにけり)
筑紫磐井(つくしばんせい)