と・ある駅前広場と言いつつ…実はJR錦糸町駅南口広場であります。

そのほぼ真ん中でチェロを演奏している外国の方を見掛けました。

日が傾いて来ると吹く風も冷たくなってきて、弦を押さえる指先や弓を持つ手の感覚がなくなってしまうのでは…と、素人のわたくしなど奏でる音よりも気になってしまいます。

写真・右手方向に行きますと、錦糸町ではもちろん、都内でも老舗となるセキネ楽器店があります。

新人歌手の方々からベテランの方まで、新曲のキャンペーンで来店!

店先でCD販売を兼ねたミニライブを開くことでも有名なお店であります。

わたくしも演歌歌手・中澤卓也くんの『冬の蝶』と『茜色の恋』のキャンペーンの時に駆け付けまして、恒例の「たくやコール」を、この南口広場で叫んだことを昨日のことのように思い出しました。

目の前のチェロに耳を傾けましょう!

バッハの無伴奏チェロ組曲かなぁ~と思っていますと、なんと軽やかなジャズのリズム?

足元にあるラジカセからはピアノのメロディが流れています。

ここ南口広場では音量の制限はあるものの楽器演奏を許可している数少ない広場となっているそうで、クラリネットやアンデスの民族音楽などの演奏が披露されています。

「そうだ!忘れるとこだった」

中澤卓也くん…夜7時からの放送「有吉ゼミ」に出演すると、新潟県津南町に住む「どうも・どもトミさん」からメールがあったもので、わたくし・急いで帰らなければなりません!

で・見てみれば、歌番組ではありませんで、新聞のテレビ欄に書かれている通りのバラエティ番組。

なんと中澤卓也くん、トルコ料理の大食い・早食いに挑戦しているところでした。

「ホントに卓也く~ん?」

ピンクのチェックの衣装は間違いなく卓也くん。

食べてる食べてる…凄い番組に出てるなぁ~

でも…「応援の仕方が判らないぃ!」

取りあえず…「たくやっ!」

さて…駅前広場でチェロを弾く姿を見て、その音色を聴いたら、先日観た映画『エンジェル・サイン』を思い出しました。

セリフのない漫画からセルフのない映画を製作、アジアから参加した3作品を含めた6つのオムニバスから成る映画となっています。

「漫画は映画のコンテである」…総監督を務めた漫画家の北条司氏の言葉です。

松下奈緒さん、ディーン・フジオカさんがプロローグとエピローグの主人公・チェリスト・アイカとピアニスト・タカヤをそれぞれ演じています。

「別れと始まり」、「父の贈り物」「30分30秒」「空へ」「故郷・ふるさとへ」…そして「オリジナルストリー」へとつながって行くのですが、どれも愛する人や飼い犬を亡くした人たちの再生を描いています。

ポスターにあるブルーバタフライが大事な役目を担い、全編に登場致します。

  

映画の主題曲はディーン・フジオカさんが作詞・作曲を担当、この映画の良さを引き立てていると思いました。

ディーン・フジオカのあの特徴ある声がまったく聞けないのは残念なんですが、クセのある役どころが多いフジオカさん、この映画では静かな佇まいを見せています。

この方のサイン、非常に判りやすく、それでいてちょっとシャレていて、何しろ最後の「・」が利いているじゃありませんか・

緒方直人さんと菊池桃子さんのサインは見当たりませんでした。

「父からの贈り物」では佐藤二郎さんが出演しています。

あのおしゃべりの佐藤さんが何かを言っているのは分かるのですが、声は消してあるので無口な佐藤さんに見えまして、牛丼のコマーシャルが懐かしく思えるほどでした。

ピアノが得意の松下奈緒さんがチェロに替えても尚、その腕前を披露し、テレビドラマでバイオリンを弾いているディーン・フジオカさんがピアノを難なく弾きこなしています。

最後のエピローグで6つの物語に登場した主人公たち全員が、新千歳空港で名も知らぬまま行き交いますが…今・人気の「自由ピアノ」が大きな意味を持ってきます。

吹雪になってしまい飛行機の欠航が相次ぐなか、人々は誰もが待ちくたびれてしまった顔をして元気がありません。

そこへ演奏旅行の途中であるチェリスト・アイカが通り掛かります。

折しもそこは「自由ピアノ」が置いてある前…アイカは思い切ってチェロを弾き始めます。

曲は…愛する夫・タカヤがアイカのために作った曲です。

タカヤはその音符をアイカに届ける途中で亡くなってしまいます。

チェロの音に引き付けられるように集まって来る人たちのなかに、6年ほどの年月を経て、成長した子ども、年老いた人、美しくなった娘たちが集まり輪を作り、ひとときを共有していく様子は静かに心滲みて行く場面でありました。

最期に…この映画で初めてとなるセリフがこぼれます…「ありがとう」と。

世界各国の大きな広場や駅構内、空港にもショッピングモールにも、東京都庁の本庁舎45階・南展望室にも設置してあって、どなたでもピアノを弾くことが出来ます。

腕に覚えがある方もない方も、ぜひ弾いてみて下さいませ、思いも掛けない温かな拍手が頂けるかも・知れません。

お約束は…上手でもそうでなくとも、1曲だけでございます。

わたくしは…「もしもピアノが弾けたなら」の口でありますが、「自由三味線」なるものがあったなら、チョィと弾いてみようかなとヤル気満々なのですが…どこかにないかしらん?