この夏、初めて蝉の声を聞きました
「ミ…ミ・ン・ミ~・・ン…ン・ミ~ン、ミ~ン!ミーン!ミン、ミーン!」
「よしっミンミンゼミだっ」
東京では昨年あたりから、アブラゼミより先にミンミンゼミがひと足早く鳴くようになった気がするのですが、セミの抜け殻の多くはアブラゼミのもので、どこかで密かに待機ゼミしているのでしょうか
足元の方で「ジジジ・ジ」と情けない鳴き声がするので、少ししゃがみ込んで探しましたら…
いたっ!いた!見付けました
まだ羽化したばかりのアブラゼミかと思います
ちょっと不安げにこちらを見ています
「ふふふやっぱりセミと言えば、アブラゼミ・きみだよぉ~土の中で…待って待って、待っていたのよぉ~ひとりでいたのぉ~まぁ、都はるみじゃないけども、やっとこの日を迎えたんだからサ、1番で鳴かなきゃダメじゃないのよっ」
「やっぱり、2番じゃダメですか?」
「ダメダメなんでも1番でなきゃっ!あ~、セミが鳴き始めた、いよいよ夏本番かぁ~もうセミの声を聞いただけで暑苦しさが倍になるなぁ~あぁ聞いてるだけで汗が流れるぅ~と思わせなきゃセミに産まれた甲斐と言うもんがないでしょっ?」
「じゃ、鳴きます」
ミ~ンミンに負けじと、アブラゼミ…翅を震わせ、頑張って鳴き始めました
「ジィージィージジィ~」
あー暑苦しいなぁ~
先日、お盆の15日に親戚が集まって先祖供養をしたのですが、その時に東映に勤務している従兄がチケットをくれまして、プランタン・改めマロニエゲートになったファッションビル…の・隣のビル・東映本社ビル内にある「丸の内東映映画館」に行って参りました
従兄のお父さん・わたくしにとっての伯父になるんですが、その叔父が長年「東映」に勤務しておりました
叔父は我が子である息子に『映画を職務、または任務として司どる子になるように』と産まれたばかりとは言え、子の意見も聞かずに勝手に「映司(えいじ)』の名前を付け、赤ん坊のころから映画の面白さを耳元で囁き、いずれは東映に入って映画に寄り添った人生を送って欲しいと願って育てたようです
ところが…子育てなどと言うものは、そう親の思い通りになるはずがありませんで、従兄の映司兄さんは映画は大好きになったものの、それで給料をもらう仕事にはつきませんで、さて・名前負けをしたのか…はて・名前を越えちゃったのか…わかりません
いずれにしましても、わたくしども・従姉弟たちは東映の恩恵を有難く頂戴いたしましたことをビルの前に立ち、改めて御礼申し上げます
こちらは羽化をし損なっちゃったような…なんとも陳腐な邦題にされてしまって気の毒でなりません
原題の「GOING IN STYLE(ゴーイング・イン・スタイル)」で何ら支障はないはずなのに、「ジーサンズ」だって然も副題が「はじめての強盗」ときたもんだ
日テレの「はじめてのお使い」じゃないんだから
配給会社・東映のセンスを疑っちゃうなぁ~
映画の主人公の3人・全員がアカデミー賞・受賞者たちと言う豪華なメンバーであります
イギリスの名優・マイケル・ケイン(84歳)〔写真・右端〕
名作と言われる映画の常連・モーガン・フリーマン(80歳)〔写真・中央〕
そして、この方…あのオードリー・ヘップバーンと「暗くなるまで待って」で共演した・アラン・アーキン(83歳)〔写真・左端〕
このお三方の演技力なしでは、この物語…ちょっと首を傾げてしまうのですが、さすが!最後の最後はヒューマン・ストーリーの仕上げに持って行っております
さて…肝心の物語ですが、40年以上も働いた会社から年金の支払いを止められてしまった元・同僚3人は会社にも銀行にも裏切られ、その上家まで取り上げられそうになり「余生を守るため」に銀行強盗を企てます
いくら芸達者な役者と言いましても、平均年齢80歳の俳優が切った張ったの強盗は出来ませんから、そこは頭脳戦で勝負を賭けることになります
マイケル・ケインの、あの色気ある眼差し
説得力あるモーガンの声
眼光の鋭いアラン・アーキン
仲良し3人組が初めてしてのけた銀行強盗の行方は…
こんな結末ならば…わたくしも鎌倉の友だちを誘って「バーサンズ・初めての強盗」をやってみようかしらん