てぃっく | フェレット写メ記

てぃっく

てぃっくは可愛い子だった。

やんちゃで噛み癖も直ってなかったけど、トイレはゲージ内ならちゃんと出来ていた。

外にだすとついつい粗相してたけどそんなところも可愛かった。

相方のPC下をトイレと定め、そこでじっと座りだすとするってことで。

そうなると慌てて抱きかかえてゲージにいれた。

トイレしなきゃゲージから出してあげないよと言っていたせいか、出して欲しい時はする振りだけしたり…。

で、「したよ?」って顔でこっちを見るんだ。

そんな顔したって出してあげないのに。

それでもゲージから出してあげないとトイレをひっくり返して、掃除の為に仕方なくあけると喜び勇んで出てくる。

餌とか入れ替えてても遊んでくれるのねって指にじゃれついてきて、こっちの邪魔したり。

もう少し構ってあげられれば良かった。

もっと遊んであげれば良かった。

今更言ってもどうにもならないけど。


もう怒らないから。

いくらでも外にでて良いから。

だから戻っておいで。

足も噛んでも良いし、健康に悪くないことなら何しても良いから。

そう言ってもてぃっくは動かなかった。

いつもなら撫でると「遊びたいのー」って指にじゃれつこうとするのに大人しく撫でさせてくれた。

撫でられなくても良いから噛み付いて良いから、生きていて欲しかった。


なんでバイトに行ったんだろう。

てぃっくは一人でいってしまった。

傍についていてあげたかった。

苦しかっただろう。

寂しかっただろう。

気づいてあげられなかった。

フェレット店の人は多分「心不全」じゃないかと言った。

もともと心臓の弱い子だったんじゃないかなと。

分からない。

あの子はうちんちに来て幸せだったのだろうか。

もっと早く、病院に健康診断に連れて行くべきだった。

予防接種に来週連れて行く予定で、そこまで待っていたのが間違いだった。

どうしようもなかった。

フェレット店の人も友人もそう言ってくれた。

けれど何かできた事はあるんじゃないだろうか。

せめてせめて最後はついていてやりたかった。

なんでバイトになんか行ったんだろう…。


てぃっくを新幹線に乗せてつれて帰った。

あまり良くないことだと思ったけどどうすれば良いか分からなかった。

小雨はずっとやまず、相方はその中で穴を掘った。

怖かった。

安眠させるためとはいえ、てぃっくを埋めるのは怖かった。

だから、ずっとその間話しかけていた。

起きといでって何度もいったのに起きて来なかった。


遂に穴は掘り終わり、てぃっくを埋めなきゃいけなくなった。

うちはてぃっくのお母さんだからちゃんとお見送りしてあげなきゃ、そう思ったけど涙は止まらなかった。

多分、涙腺が壊れたに違いない。

泣きながら、でもちゃんとさよならをして土をかけた。

それが最後にしてあげられることだから。

そんなことしかしてあげられないから。

本当にごめんなさい。