床がスケルトンのロープウェイ(水晶)で猫空站(駅)についたら、私のお勧めの茶葉料理の店に行きましょう。
20数年前、私が台湾で暮らしていたころは、この辺りは茶畑しかない山間の田舎町でした。
たしか猫空の少し下にある指南宮(道教のお宮)から上は、ろくな道もなかったように記憶しています。
しかし、今では茶畑の間に茶芸館やカフェが店を連ね、眼下には台北市内の景色を楽しめるスポットとして、多くの人が訪れるようになりました。
私も何度も訪れていますが、これだけ店が立ち並んでいると、つい歩きながら風水を看てしまい、ここは店が良い場所にあって息をしている、きっと美味しいに違いない!とか、ここは入り口が塞がっていて終わっている店・・・などと勝手に観察して入る店を選びます。
私は生徒さんに、美味しい店を選ぶ妖怪アンテナが立っている!といわれますが、龍穴探しの次の特技だと自負しています。
さて、猫空でお勧めのレストランは二つあります。どちらも景色、味ともに合格点のレストランです。
まずは「紅木屋」です。ここは猫空で一番古くからあるレストランです。
地鶏を十数時間茶葉で煮込んだスープが特別に美味しいですが、これは人気で、売り切れてしまうことがあるので事前の予約をお勧めします。春に行くと山菜料理もお勧めです。くせがなく新鮮で日本人の口に合います。
もう一つは「大茶壷」です。私はどちらかというと最近はこちらの店を気に行っています。
この店では茶葉料理を満喫できて、しかも美味しい!スープにしたり、煮物や天ぷらなどにしたり、茶葉尽くしで、どれも期待を裏切りません。
特に私は海老の料理をお勧めします。
普通、台湾では海老の炒め物には唐辛子やニンニク、八角などの味付けとなりますが、そこに茶葉が入っただけでプリプリ感と風味が広がり、今までにない美味しさとなります。
また、以前、同行した女性の生徒さんたちには、茶葉の天ぷらや鶏や野菜を茶葉で煮込んだスープなどが美味しいと好評でした。クコや甘草などの台湾でよく使われる材料の他にラベンダーなどのハーブの入ったヘルシーな炒め物などもありましたが、不思議と茶葉と調和していて美味しいと喜ばれました。
このお店はどの料理もあまり外れなく楽しめますから、お店の方にメニューをお任せしても大丈夫です。
注意点は、この店は1階と二階があり兄弟で経営しているのですが、実はその兄弟の仲が微妙らしく、予約をすると1階と2階を間違えないでください!と強く念押しされます。
そういう大人の事情があるらしいですが、私はいつも1階の方に行っています。
帰りにはサービスでお茶のアイスを頂き、ロープウェイまでの道を食べながら歩くのが定番です。
このアイスも茶葉のあっさり風味で美味しいですよ。
さて、食事を堪能したら、ロープウェイで一つ下って、指南宮でパワーアップといきましょう!

