現時点で私が考える「鍼灸(東洋医学)の拡大戦略」は3つあります。


1) 医療連携

昨日のブログ「東洋医学×西洋医学」にも書きましたが、
医師が、患者さんに「これは鍼灸を受けたほうがいいよ」と
自然とすすめられるようになること。

西洋医学(総医療費)は40兆円、
東洋医学の市場は、3,250億円。
実に1,250倍の差があります。

この40兆円は増加傾向が続きながらも、
間違いなく3,000億円のほうにも、
流入してきます。

大きな背景として、国の財源の問題があります。
他にも様々ありますが、
これは、時代の流れとして、必ず来るはずです。

自己治癒力を高め、免疫力を高め、
身体のなかから健康的になりたいというニーズ、
病と上手に付き合っていきたいというニーズ、
健康的にキレイになりたいというニーズです。

そのために、
医師に対しても、
東洋医学側がどういう時に鍼灸を受けるべきなのか、
何に効果があるのかをわかりやすく
情報発信していき、医師の方々から鍼灸師が
もっと信頼を得ていく必要があると思っています。


2) ネット情報発信

医療連携に必要な、
東洋医学側からの情報発信にも通じますが、
ネット上で鍼灸に関して情報発信していくことは
非常に重要だと思っています。

スマホの普及に伴い、益々ネットで物事を調べるのが
当たり前になっています。

身体の不調や悩みが起きた時に、病院、薬、
マッサージ、エステしかなかった選択肢に、
鍼灸という選択肢もあるんだということが、
わかりやすく伝われば、患者さんは自然と
鍼灸院に行くようになると思います。
病院、薬、マッサージ、エステが
ダメということでは決してありません)

発信内容として、具体的には2種類必要と考えています。

・鍼灸とは?(鍼灸の適応疾患、効果など)
・どこの鍼灸院に行けばいいのか(院情報・口コミ=客観的評価)

そこを担っているのが、しんきゅうコンパスです。

加えて、患者さん側が、東洋医学に目を向けるようになれば、
医師も自然と東洋医学を取り入れていくはずです。


3) セグメントマーケットの拡充

美容鍼灸、不妊鍼灸、マタニティ鍼灸など、
ある特定の分野(これをセグメントマーケットと呼んでいます)で、
鍼灸は効果的であるということを広めていければ、
それはそれで手っ取り早く、わかりやすいと思っています。

鍼灸は良くも悪くも、何にでも効果があるため、
逆にわかりづらい面もあります。

以下はWHO(世界保健機関)が
公式に発表している鍼灸の適応症例です。

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【神経系疾患】
◎神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー

【運動器系疾患】
関節炎・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・腱鞘炎・◎腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

【循環器系疾患】
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

【呼吸器系疾患】
気管支炎・喘息・風邪および予防

【消化器系疾患】
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾

【代謝内分秘系疾患】
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

【生殖、泌尿器系疾患】
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

【婦人科系疾患】
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

【耳鼻咽喉科系疾患】
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

【眼科系疾患】
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

【小児科疾患】
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

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一言でいえば、何にでも効くんですよね。
ここに書かれていないものも、いくらでもあります。

しかし、「鍼灸は、あなたの身体の不調、何でも対応できます」よりも、

不妊症の治療なら当院へ
花粉症の治療なら当院へ
風邪の治療なら当院へ
逆子の~
婦人科疾患の~
不眠の~
冷えの~
頭痛の~
めまいの~
メニエールの~
自律神経失調症の~
眼精疲労の~
ALSの~
脳梗塞などによる麻痺治療の~
そして、リフトアップ・小顔なら当美容鍼サロンへ

のように謳うことで、
特定分野のそれぞれが伸びていけば、
鍼灸を受けようと思われる範囲は
広がると思います。

実際、鍼灸院さんのなかでも、
ある分野に特化しているところは、
経営的にも順調な傾向があると思います。
どういう時に鍼灸院に
かかればいいのかがわかりやすいんですね。


以上、
「医療連携」、
「ネット情報発信」、
「セグメントマーケットの拡充」、
この3つの大戦略が、
鍼灸業界に必要と私が考えているものです。

私たちカリスタ株式会社は、
現在2と3を中心に推進しています。

他にも有効な戦略があるかもしれませんので、
業界の皆さんたちとディスカッションしながら、
今後も熟考していきたいなあと思います。


※またまた関係ないですが、
先日の美容鍼灸BBQ大会。
(みんな、大切な仲間たちです)
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