先週のオクトネアオオサムシ採集終わった時からずっと待っていた今回の休み
なんか「ピカチュウの夏休み」の曲みたいなフレーズになってしまったが本当に待っていた

今回は伊那谷へ行く計画を
伊那谷はシナノアオオサムシ、コマガネアオオサムシ、イナオサムシ、テンリュウオサムシ、クロナガオサムシ、オオクロナガオサムシ天竜川個体群、オオクロナガオサムシ、アキタクロナガオサムシ、チュウブオオオサムシ、クロオサムシ、ヒメマイマイカブリとオサムシが集結している谷
こんな地域は他には無いのではないか
だが伊那谷は何回も訪れているが失敗ばかりしている
今回もシナノアオオサムシ、クロナガオサムシを除いたオサムシを狙いに深夜の高速を走る

問題は天気
夜〜未明にかけて雪が降るようだ
天気は悪いが今回を逃すと問題になるのは凍結と積雪
地面や材が凍結して太刀打ち出来なくなる前に行っておきたいので多少天気が悪くても出陣
雪が積もらないことを願う


今回もお世話になった道の駅
ここで夜を明かした
見えてはいないが風が強く雪も降っている
コンディションは悪いが凍結よりはるかにマシ


予め狙いをつけておいた場所へ
材を見ている時点で狙いはオオクロナガとアキタクロナガ
こういう材はいくつか見られたが不朽具合がどれもイマイチ
乾燥している場所なのかもしれない
そうなるとオオクロナガとアキタクロナガは可能性が薄くなる

複数の材を割ったのち何も出てこないので早々に移動


次に来たのはこんな所
実は去年も来ていて何も採集出来なかった
ここはシダ類が適度に生えていて普段から湿度もありそうだし比較的明るい
雰囲気的には良いのでリベンジを兼ねてまた来てみた
湿度を好むオサムシにはピッタリだと思うのだが

見つけた良さそうな材にぽっかり空いた越冬堝

クロナガオサムシ(Leptocarabus procerulus procerulus)
クロナガオサムシはオオクロナガオサムシが混じっているかもしれないので一応全て持ち帰る
現地で同定するのは時間が勿体ないし虫自体も汚れているから見分けにくい


別の材で集団越冬するオサムシを発見
これはもしかして


やっぱり出ましたアキタクロナガオサムシ(Apotomopterus porrecticollis porrecticollis)
フジアキタと違いブルーが美しい

去年と同じ所なのにこうも成果が違うとは
成長している証拠かな

このあとも複数アキタクロナガとクロナガを採集したところで大きく移動

来たのは平地の林
ここではイナオサムシが目的


粘土質の崖を掘っているとお尻が出てきた
良くみるとオサムシではないよう
ウキウキしながら引っぱり出す

ヒメマイマイカブリ(Damaster blaptoides oxuroides)
この辺のヒメマイマイカブリは関東平野と変わらない色彩のようだ

このように良さげな崖はいくつもあったがイナオサムシが姿を現す事はなかった

結局採集を終了するお昼過ぎまで雪が止むことはなかったしコマガネアオオサムシとイナオサムシは採集出来なかった
しかしアキタクロナガオサムシやヒメマイマイカブリが採集出来て満足
後はクロナガオサムシにオオクロナガオサムシが混じっていることを願いつつ帰宅


伊那谷はもう春まで来れないだろう
それまで自分のレベルをもっと上げておきたい




この地域のクロナガオサムシは全てクロナガオサムシ

この地域でオオクロナガオサムシ(中段)を出すことが出来た

ここでオオクロナガとクロナガの違いを簡単にまとめてみよう
ゲニタリアを調べるのが1番正しいが外見でも見分ける事は可能



左:オオクロナガオサムシ天竜川個体群♂
右:クロナガオサムシ♂
共に31mmの個体で比較
オオクロナガの方が前胸背板が広く鞘羽も広い

左:オオクロナガオサムシ天竜川個体群♀
右:クロナガオサムシ♀
共に33mmの個体で比較
オスと同じでオオクロナガの方が前胸背板が広く鞘羽も広い

丘孔点列の長さを見るのも手ではあるが天竜川個体群に関しては丘孔点列が鞘翅後半にまで伸びる個体が多いのでここで見分けるのは難しい

アキタクロナガオサムシ
非常に美しい


採集結果
クロナガオサムシ
オオクロナガオサムシ天竜川個体群
アキタクロナガオサムシ