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病気になって分かった、本当の「感謝」とは

40代になり、肺高血圧症、心房中隔欠損、慢性心不全、喘息、オスラー病等様々な病気に罹患。
そのほとんどが完治しないという難病であるという状況でも、私が毎日幸せに生きられることへの感謝とその過程を綴ります。

それからは、図書館へ通うようになった。

 

何もしない日もあったが、新聞を読み、自分が書きやすそうな記事が見つかれば、

それを要約して原稿用紙に書く。

 

もともと読むことも書くことも好きだったため、苦ではなかった。

 

新聞だけではなく、図書館の中へ入っていろんな本を探してみたり、立ち読みしたり、

読書スペースで読んでみたりすることもあった。

 

図書館は涼しかったし、何とも言えない静けさが心地よかった。

 

誰にも干渉されない、誰の事も気にしない、自分の事だけを考えていた。

 

帰りたいと思ったら帰るし、帰りたくなければ帰らずに座っていても良い。

書いたり読んだりするのも良い。

私に取っては何の制約もなく、縛りもなく、自分がいてもいなくても良い場所。

その場所が好きになった。

 

図書館に行き出してからは、あっという間に2週間が過ぎた。

病院に行く日だ。

その日は、病院に行った後に図書館に行こうと決めて出かけた。

久しぶりの長い時間の外出。

でも、帰りたければ帰っても良いのだ。気持ちも足取りも軽かった。

 

その日までに8枚ほどの原稿用紙に要約をした分をもって、病院に行った。

先生から「どうですか?」と聞かれ、その原稿用紙を渡した。

じっくり読むとか、評価するとかではなく、ただ、

「書けたね。読むことも書くことも好きなんだね。」

と言って、返却された。

 

少しずつ、私の心が感情を持ち始めていることに、私も先生も気づき始めたようだった。

 

帰りには図書館に寄り、初めて本を借りてみた。

借りたとしても、読んでも読まなくても良いのだ。

そういう小さくて新しい行動を少しずつ起こせるようになって来たような気がした。