A.A.ミルン, 石井 桃子, A.A. Milne
クマのプーさん

愛に溢れて、おかしくって、素敵な世界。

『絵本クマのプーさん』 (当ブログ記事は→こちら )が
あまりにもおもしろかったので、

ちゃんと読もう! と思って、原作を手にしました。

作者・ミルンが、その息子・クリストファー・ロビンに
クマのプーさんのお話を作って
聞かせてあげるところから、

物語ははじまります。

全部で10編のお話が入っているのですが、

どれも、知ったかぶりをしちゃった末の珍事だったり、
おマヌケなお話だったりと、

まるでコントを読んでみるみたいなおもしろさです。

しかも、クマのプーさんやコブタなどの
かわいらしいキャラクターたちがそれらを演じるのだから

かわいらしさも満点です。

書き間違いや、同音異義語など、
ちょっと日本語としては高度なところに
笑いのツボがあるので、

児童書とは言いながら、子供には
難しいかもしれません。

ただ、大人が読むには
本当におもしろいです!

クリストファー・ロビンも言うように、プーさんは

「ばっかなクマのやつ!」 

なんですが 、そのセリフには実は、とっても愛情がこもっていて、
それはみんなが暮らす、このお話のなかにも
流れています。

そして、父親であるミルンの、息子に対する愛情も
伝わってきます。

(お父さんが、息子を主人公に
こんな素敵なお話を聞かせてくれたら、なんて幸せなんでしょう!!)

そして、楽しいだけじゃなくって
最後のお話の、最後のプーとコブタのセリフには

なんだかとっても感動してしまいます。

物語って、本当にいいなぁ
と心の底から思える1冊です。