- アストリッド・リンドグレーン, 大塚 勇三
- 長くつ下のピッピ
ハチャメチャな女の子。
有名なお話なのに、今まで1度も読んだことがありませんでした。
でも、主人公の女の子ピッピが力持ちだということだけは
風の便りに聞いていました。
その結果、何を思ったのか、私・・・
『長靴の下のピッピ』(↑こんな感じ)だと思っていました!
これは大間違いです・・・。
ピッピは小人ではなく、普通サイズの女の子で、
片一方が茶色で、片一方が黒の
長い靴下を履いているから、『長くつ下のピッピ』なのです。
ピッピの設定がまたスゴイ。
お母さんはピッピが赤ちゃんのときに亡くなってしまい、
船長だったお父さんは、嵐のとき海のなかに吹き飛ばされて
消えてしまいました。
(でも、ピッピはどこかの島で王様になっていると信じています)
だから、ひとりで住んでいて、
親に「早く寝なさい」なんて注意されることもなければ、
学校にだって行っていません。
しかも驚くほどの力持ちなので、
いじめっこを放り投げたり、牛を持ち上げたり、
毒キノコ(ベニテングタケ)を食べてもへっちゃら。
学校に行っても、コーヒーの会にお呼ばれしても、
どこに行っても何があっても
もうハチャメチャ。
常識なんて言葉はピッピには通用しません。
子どもにとっては、
ピッピはおもしろくて、うらやましいことばかりだから
この本は子どものうちに読んでおくべきだった・・・。
大人になってから読むと、
ピッピが学校でハチャメチャをやると、
「こ、これは学級崩壊だ・・・」なんて
思ってしまうので、いけません。
ちなみに、ラストのピッピが寂しげで印象的。
やっぱり家族は必要だと、しみじみ思わされました。