生前、娘から、
『ママ。この出来事はブログに書いてくれた?』
と、よく聞かれていました。
辛い気持ちや治療の記事は娘本人には見せていませんでしたが、
楽しい出来事の記事は一緒に見てもらっていました。
娘も楽しみにしていたブログ。
大阪モケケの旅から、その続きの娘との物語を、
今日から綴っていこうかなと思います。
【2023年1月30日の出来事】
この日は、大阪の病院で採血と血小板の輸血の予定をしていましたが、
訪問医から、在宅で両方出来ます。と、仰ってもらったので、
在宅でお願いする事にしました。
採血も朝9時頃来てもらうと、結果が出るのに早くて14時頃。
母子センターへの外来とそんなに変わらないな。と、思い、
緊急の採血でない限り、娘の負担がないようにと、
これからなるべく自宅で採血をしてもらうようにして下さりました。
採血だけの為の通院も、娘には負担はありました。
家で出来るととても助かります。
血小板の輸血は15時頃予定しており、
それまで、娘とお買い物へ行って、あれが食べたい。これを買いたい。
と、輸血までに娘のしたい事もでき、
またまた、時間を有効活用できました。
このいちごジュースは何回飲んだかな。というぐらい、大好きでした。
病院ならこういう訳にいかないですもんね。
家で全てしてもらえた事は本当に助かりました。
採血結果が思ったより早く出ました。
気になっていた血小板は1万9千。
想定内で予定通り輸血。
血小板は、中2日のペースで輸血していました。
ヘモグロビンは12.6。
あんなに貧血が進んでいたのに、ヘモグロビンは輸血無しでずっとキープ出来ていました。
そして、アレルギーも出ず、無事に輸血を終えました。
在宅医療。
昨年の12月末からお世話になっていました。
初めの頃は、ケモの後でぐったりしていて、
突然、排尿障害が起こり、膀胱炎になり、血尿が出たり、
放射線治療もしていたので、なかなか大変なタイミングでした。
以前にも書きましたが、再再再発が分かった1年前に、
いずれお世話になる時が来るだろうと、すぐに地域の在宅医療の事を調べ、
偶然にも、息子のかかりつけのクリニックが小児の訪問をやっている事が分かりました。
息子のかかりつけ医。
この先生は、がん認定医でもありました。
それも大きな理由で、お世話になるなら絶対ここの先生にお願いしたい。
と思いながらも、在宅医療に後ろ向きというか、
気が進まず、
今すぐ必要ではない状態だったので、そんな気持ちで数ヶ月過ごし、
昨年の10月頃、担当医から、
そろそろ在宅医療の手続きを進めていった方がいい。
今すぐ必要でなくても、必要な時にバタバタしてしまって、
在宅医療を受けれなくなる場合もあるから、
早く進めておくに越した事はない。
と、話を受け、
昨年10月頃から地元の病院の相談員さんと、ソーシャルワーカーさんと話を進めてきました。
当時は、遠回しに余命宣告を受けた気持ちでした。
だけど、今となれば、早く進めて準備をしておいて、本当に良かったと思います。
娘が在宅でしてもらっていた事は、
採血、生食などの輸液、ノイトロジン(白血球を増やす薬)、輸血(赤血球、血小板)、抗生剤、薬の処方、などなど。
そしてこの頃、また歩きたいからリハビリしたい。
と、娘が言ったので、リハビリも検討しているところでした。
抗がん剤以外、できる事は、なるべく自宅でやってもらっていました。
このような環境が整ったので、
ケモも通院で、できるようにして頂けました。
『できるだけ、家で過ごしたい』
そんな私たちの希望をなるべく叶えて下さりました。
輸血の開始時間もある程度こちらの予定に合わせてもらい、
(遅い時は21時頃からでも)
娘に負担がなかったので、とても助かりました。
そして、もう一つ、有難い事は、
在宅医療を受けているその家族も、訪問医の往診が受けられた事。
それが、とても助かりました。
インフルエンザやノロウイルスなどの流行期は、できるだけ病院へ行くのも避けたい。
そして、娘が居ると私自身も身動きがとりにくい。
数日前に息子が発熱し、往診をお願いしました。
ウイルス検査、薬の処方。全て在宅で診てもらえました。
ワクチンも自宅でしてもらえました。
本当に有り難かったです。
「在宅医療」と聞くと、なんとなく、後ろ向きな気持ちを持つかもしれません。
私もそうでした。
だけど、実際利用してみると、もう頼まずにはいられませんでした。
甘えられるところはとことん甘えようと思い、
素敵な先生と看護師さんに出会えたのでした。