小埜瀬、「倒れた時は、申し訳ありませんでした。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.295.

ドキドキ 通りを歩いて、そして歩道にあるベンチに座ってのふたり。

小埜瀬、微笑みながら優維香に、
「優維香さん。」

優維香、
「あ、はい。」

小埜瀬、
「倒れた時は、申し訳ありませんでした。キスしちゃってましたね~~。」
いきなり、どストライクに。

優維香、瞬間、真っ赤になって。
「あ、あ、あ~~。」
いきなり鼓動が高鳴る。そして…、自然に顔を俯けに。

そんな優維香を見て小埜瀬、口を窄めて、
「どうしたんですか…???」

優維香、鼓動が高鳴るのを感じながらも、両手でスカートを握りながらも…。顔は俯いたまま。
「リーダーって…。……。隆英さんって…。」

小埜瀬、
「あ、はい。」

すると、いきなり優維香、小埜瀬に向かって顔を、
「もぅ~~、全然デリカシーな。」

小埜瀬、そんな優維香の顔に素早く近づき、そしてまた優維香の唇に自分の唇を。

優維香、目を真ん丸にしながらも…。いきなり自分の唇に押し付けられたような唇に…。
何も抵抗する事が出来ずに…。

そして…。今度はゆっくりと目を閉じて…。
自然に両手は小埜瀬の右腕に。
…何かしら、しがみつくように。

ゆっくりと離れる小埜瀬の唇。
優維香、いきなり力が抜けたように、そのまま小埜瀬に凭れるよう…。

小埜瀬、自分の体に凭れるような優維香を左腕で抱えるように。
優維香、そのまま眠りにつくような夢見心地で…。

小埜瀬、そんな優維香を左手で優維香の左肩から腕にまで優しく撫でるように…。

…僅かに…、1分程。
「さて。行きますか。」
優維香の頭を左手でポンポンと。

我に返った優維香、
「はっ。」

すると…、腰が…。
優維香、目を真ん丸に。頭の中で、
「…体が…。」

ベンチから立ち上がる小埜瀬。
けれども優維香は…。

そんな優維香を小埜瀬、優しく両の二の腕を支えながら…、ゆっくりと引いて…。
優維香、何とか立ち上がり…。…けれども…。体が前に倒れるように…。
小埜瀬、そのまま優維香を抱き締める。しかも…、きつく優維香を抱き締める。

優維香、小埜瀬の力強い男性の肉体を感じながら…。
小埜瀬も、優維香の柔らかい女性の体を感じながらも…。
火照るような優維香…。僅かながら顔をまた小埜瀬に…。
そんな優維香の顔を見て小埜瀬、また優維香の唇に自分の唇を。
素直にその唇を受け入れる優維香。
そして優維香、自然に今度は爪先立ちになり、
今度は自分から小埜瀬の首に両腕を…。
そして、今度はお互いの唇と唇が激しく絡み合う。

不思議な程に、周りには誰もいない。

凡そ1分。小埜瀬、優維香の頭を左手で優しく撫でて…。
そして…、お互いの唇が離れる。
優維香、自然に目を開け、今度は小埜瀬の胸に顔を埋める。
数秒。

小埜瀬は優維香の背中に両手を回したままで、優しく撫でながら、
「優維香さん。」

その声に優維香、今度はハッキリと。
「あっ。」
そして、いきなり小埜瀬の体から離れて…。
そしてまた自分の口に左手人差し指を…。

けれども小埜瀬はそんな優維香を今度は右腕を優維香の右二の腕に回して、
優維香を抱えるように、
「行きますか。」

優維香、自分の右二の腕を抱えられたまま。
そして、右手人差し指を自分の唇に触れたままでゆっくりと歩きだす。

数メートル歩いて優維香、頭の中で、
「…初めて…。こんなの…。…キスも初めてだけど…。」
そう思いながら自分を支えてくれている小埜瀬に顔を。

そんな小埜瀬、優維香を見ながらニッコリと。
自然に優維香、小埜瀬の右肩に自分の頭を…。
小埜瀬、そんな優維香の頭を右手で撫でながら…。

ふたりの男女とすれ違う。

瞬間、優維香、自然に自分の左手が小埜瀬の背中から左脇に。
優維香の左手を小埜瀬は左手で握りながらも…。

また、数メートル。

…やがてふたりは自然に、体と体が離れて。

小埜瀬、
「歩けますね。」

優維香、小埜瀬から離れて前に。そして小埜瀬に振り返って、顔をコクリ。
「うん。」

小埜瀬、そんな優維香に、微笑みながらも、
「じゃあ~~。…戻りますか。」

優維香、再びコクリと。
「はい。」






メンバーたち、戻ってきたふたりに、
「おっ帰り~~。」

優維香、すぐさま池辺に、
「ただいま、戻りました~~。」

池辺、そんな優維香の顔に、
「あら~~~。」

メンバーたちも優維香の顔を見て、
「あは。」
「え~~~~???」
「はい…???」

瑛子、
「おぃおぃおぃ。」

阿寿沙も、
「へっ…???」

悠里、
「どした~~~???」
そして意地悪そうな顔で、ニヤリと、
「何かしら…、やりやがったな、おぬし。」

小埜瀬は小埜瀬で何食わぬ表情で。

メンバーたち、いきなり優維香に駆け寄り、
「ねねねねね。」

真宮、そんな景色に、
「ん~~~~???」

池辺、頭の中で、
「…でかした。」

事業部から出て行った顔と全く別の顔の優維香。
メンバーたちに笑顔で、
「んふ…。」








好きになれない。   vol,264.   小埜瀬、「倒れた時は、申し訳ありませんでした。」

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※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

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