すぐさま菜帆子、「佐津香さん。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.231.

ドキドキ すぐさま菜帆子、
「佐津香さん。」

新人2人は、あちこち見ながらも、
「…???」

佐津香、思わず唇を搾り、目を真ん丸に、僅かに顔を傾げる。
メンバーたちもそれぞれ…、視線が…、佐津香に。
佐津香、また目をパチクリと…。
一瞬、静まるその場。

小埜瀬だけが、目を真ん丸に。そして、
「うん…???」

愛結美、すぐさま、
「小埜瀬課長…、56歳。…と、なると…、部長~~。年齢からすれば…。大先輩。」

瞬間、
「おっ。良く言ったシニアマネージャー。」
圭衣子の声である。
「部長~~。年下が課長じゃあ~~。ちょ~~と~~。やり辛いかな~~。」

その声にメンバーたちも、
「かかかか。」
「その通り~~。」
「か~~もね~~。」
等々。

何とか、場が和らぎ…。

吉竹、そんなメンバーたちに、
「何~~に言ってる~~。」
そして自分の左胸に左手をバンと当てて、
「来るなら、来てみろ。」

すぐさま反応するメンバーたち、
「お~~~。」

愛結美、困ったような笑みをして、
「いやいや、部長~~。喧嘩じゃないんですから。まま。まま。」

吉竹、そんな愛結美に頭をコクリと。そして右手を立てて。

愛結美、
「では…。時間も時間ですから。部長、本題の…。乾杯の音頭。」

瞬間、吉竹。両膝を両手でパンと叩き、
「おっしゃ――――っ。」
グラスを持って、いきなり立ったかと思うと、
「今日は飲むぞ―――――。かんぱ。」

愛結美、
「いやいやいや。まだ、準備、出来てないですって。部長のグラスも空でしょ。」

その声に吉竹、
「おっと。」

途端にメンバーたち、
「ぶ―――――――っ。」
「かかかか。」
「やってもぅた。」

そして、
「もぅ~~。部長~~~~。」
「いやいや。…しっかし…。」

菜帆子も、
「…た~~くぅ~~。」
そして、新人ふたりに、困ったように、
「ねぇ~~~。」

佐津香も呆れ果てながらも、
「まぁね~~~。…でも、ま、部長は、あんなんじゃないと。…部下も着いてこないから。結構~~おやじギャグ、連発してるけど。…あれで案外必死なんだよ。」

菜帆子、
「確かに。」

燈子、佐津香の隣で、
「でも、吉竹部長、ほんと、面白いよね。」

千優も、
「うんうんうん。良くあれだけ、笑えないギャグ出てくるって、思うもん。…でも、その…、笑えないギャグが逆に面白いって言うか…。」

その声に佐津香、思わず。
「ぷっ。」

菜帆子、千優に、
「良く言った。部長、涙流して喜ぶぞ~~。」

愛結美、
「はいはい。みんな、準備~~。」

メンバーたち、
「OK~~~。」

「それでは部長~~。」

吉竹、仕切り直しに。またその場に立って、
「え~~。それでは…。…まっ。後から、ある意味での、ギャランティも、合流するかと…。」

その声にメンバーたち、
「ギャラン…。」
「何…それ…???」

すると…。
「あ~~~、あ~~、はいはい。ギャランティ。なるほど。」
耀。

その耀の反応に基美や恵梨も、
「はいはい。」

菜帆子、
「まっ。いつもの事だけどね~~。ありがたいっちゃあ~~ありがたい。うん。ねっ、佐津香さん。」

その声に佐津香も、
「まぁね~~。」

「そしてだ。」
吉竹。
「これは…。…まっ。最後に取っておこうと…思ってはいた…んだけどね~~。」

その声にメンバーたちに、瞬間的に、吉竹に注目。

その視線に吉竹、
「まっ。まままままま。とにかく。小埜瀬君。新しいメンバーに、乾杯~~~~い。」

メンバーたち、一斉にグラスを。
「乾杯~~~い。」

菜帆子、
「ふふ。ジャンジャン飲んで、ジャンジャン食べるぅ~~。次から次へと、出てくるよ~~。はははは。」

佐津香も、
「うんうんうん。ジャンジャン飲んじゃえ。ジャンジャン食べちゃえ。」

順平、一気にグラスを開けて。
「クァ~~。うめぇ~~~。沁みるぜぇ~~。」

「さすが順平~~。や~るね~~。」
基美。

「順平…、幾ら飲んでも、素面だからね~~。どうして…???」
静歌。
「年上の先輩にため口、申し訳ないけど…。順平から君やさんはダメ。順平でいいって言うから~~。ねね、なんで…???…IT関係…、プロフェッショナルじゃん。」

そんな声に順平、
「ん~~~。俺の場合~~。単に、上下関係って好きじゃないだけ~~。職場にいて…。確かに、上下関係、必要って言うのは分かるけど~~。何か、こぅ~。堅っ苦しいって言うか~~。」
頭を傾げながら…。
「前に、佐津香さんにも言ったけど、佐津香さんも、あんたの好きにしなさいって。その方があんたらしいよって言われて。思いっきり、あざっすって。」

「いやいやいや。」
恵梨。順平の頭の後ろを左手でペン。
「あんたが、佐津香さんに、あざっすって言える立場じゃないし。かかかかかか。大明神だよ、大明神。部長だって、ヘナヘナなんだから~~。」

そんな恵梨に順平、顎を前に突き出すようにコクリと、
「分かってあす。」








好きになれない。   vol,080.  すぐさま菜帆子、「佐津香さん。」

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