「ひゃ~~~。綺麗~~。」
いきなり園加。
スマホの画面を見ながら、他の4人も、
「うんうん。凄~い。」
憲央…、
「…かな~~???」
「えっ…???えええええ…???…でも…、これって、さっきの人…、どっち…???」
さりげない声で可南子。
彩萌、
「うんうん。」
画面に指を当てて、
「さっきの姉貴はこっち。」
「えっ…???じゃ…こっちの人…は…???」
今度は可羊子。
「こっちも…、俺の…姉。」
憲央。
「えええええ…???」
可南子。
「はっ…???憲って、ふたり…お姉さん…???」
彩萌。
「うん。俺、末っ子。上に姉がふたりいる。」
「どっひゃ~~~。」
愛寿美。
「なんと。」
園加。
可南子、
「わお。」
「こっちは、俺より4つ上の姉、葵(あおい)。」
「…って~事は、漢字で、草冠の…。」
「そう。かあさんが…。」
また彩萌のメモに母親の名前を漢字で、葵沙と書いて。
「あいさ…って。」
彩萌。
可南子、
「うんうん。そう読む。」
「へぇ~~。読めるんだ~~。さすが委員長。それに…。」
「可南子…です。」
憲央、
「あっ。あ~~。」
唇を尖らせて可羊子、
「だからか…。」
園加、
「へっ…???」
「定岡先輩のお母さんとお姉さんふたりの名前に葵。」
愛寿美、
「おぅ~~。ほんとだ。」
可羊子の顔をチラリと見て憲央、
「君って、凄いよね。」
そんな憲央に可羊子、
「えっ…???」
「1年で、あれだけ綺麗な所作出来るって…。弓道…。」
その声にいきなり赤面になる可羊子。
「うんうん。良かったよ、あのデモンストレーション。」
にっこりと彩萌。
園加、愛寿美、可南子、
「へぇ~~~。」
可羊子、ますます赤くなって、
「やっ。やだ、やだやだやだ、みんなして…。」
いきなり右手で顔を仰ぐ可羊子。
「かかかか。赤くなった~~妹~~。きゃはははは。」
園加。
「へぇ~~。矢島さんの妹さんなんだね~~。かかかか。」
憲央。
その笑いに5人、
「…ん…???」
「いやいやいや。和久ちゃん、すっかり…可羊子ちゃん、だっけ…???」
可羊子、
「はい。」
「気に入っちゃったみたいだから…。」
彩萌、
「そうそう。あのデモンストレーションも、史のアイディアだったもんね~~。合図してくれなかったら、私も気付かなかった~。」
「そっか~~。可羊子ちゃん、弓道で、これから…頑張れるね~~。」
園加。
「それに、可南子は器楽ってね~~。」
愛寿美。
「えっ…???矢島さん…、器楽…???」
憲央。
可南子、
「はい。」
「凄いんだって、矢島さんのピアノ。」
彩萌。
「へぇ~~~。ピアノか~~。…全く…弾けない。」
憲央。
園加、愛寿美、
「きゃははははは。」
「定岡先輩は…、弓道の他は…???」
さりげなく可羊子。
「おっ。おっ。おっ。可羊子ちゃ~~ん。あれ~~~。」
すぐさま園加。
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