森山ヘドウィグにタマシイ持ってかれたんだ。 | 心が折れそうな時、音楽は流れているかい?

心が折れそうな時、音楽は流れているかい?

小沢健二、曽我部恵一、サニーデイサービス、ソカバン、中村一義、VAMPS、中田ヤスタカ。幅広い?女の子です。30過ぎです。好きなことは1人ライブです。

「ヘドウィグ&アングリーインチ」この映画を見るまで、ロッキーホラーショーがロックミュージカルの最高峰で、ベルベットゴールドマインが最高にグラマラスだと思ってた。


この映画を見てから、これを超えるロックミュージカルに出会っていない。自分の結婚式の登場の音楽はtear me downにしたし、引出物はヘドウィグのサントラ。本当に自分にとって宝物の映画なんです。

三上博史のも最高だった。キャラが完全にシンクロしてた。山本君のは、見る以前にイメージが全く違うので見なかった。んで、今回の森山ヘドウィグ。モテキも見てないし、彼の舞台なんてモチロン見たことない。でも、なんか気になる?って事で、彼の身体能力のみを期待してチケットを手に入れた。


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ピストルズのマイウェイが止まると、バンドメンバーが登場。ギターがギュインと鳴って、後藤まりこが自分の背後から叫びだす。うわぁ!ミドリだ~!!それだけで涙が出る。そして、ポールから滑り落ちて階段を降りる森山ヘドウィグが登場。

マントを拡げた瞬間、それは完全なるヘドウィグ。そして、歌が、歌が、完全なるロックボーカリスト‼正直、歌は期待してなかっので、あまりの完成度にドキモ抜かれました。後藤まりことの声の相性もばっちり!結構、この後藤さんに否定的な意見多いんだけど、他の役者さんであんだけの存在感と独特のボーカルスタイル持ってて、キレキレのパフォーマンスできる人おるんかー!!!!怒!と思います。だって、これバンドだもん。ライブだもん。

前半から、グイグイ引き込まれる森山ヘドウィグの下品なお姉語り。酒やけしたようなガラガラ声。ヘドウィグにしかもう見えない。縦横無尽に走りながらも、全然影響してない、しっかりとしたボーカル。つま先から髪の毛まで、神経の行き届いたダンス。もう、どんだけ準備してたの?ってくらい、完璧なヘドウィグでした。


森山未來って、どんな役者だったかなぁ?って分からなくなるくらい、もう、ヘドウィグにしか見えなかった。


そこに居るのは、大きな悲しみと絶望を持った、ひとりのロックスターでした。


ヘドウィグってビジュアルが強烈だから、もっとイメージがつきやすいロックミュージシャンが似合うのかと思いがちだけど、どんなに歌が歌えても、この絶望を演じるには、相当な力量が必要なワケで、それをやってのけた森山ヘドウィグに敵う役者は、今んとこ考えつきません。


日本で
この舞台を見れたこと
日本で
森山ヘドウィグに会えたこと

誇りに思います。


私、仙台が故郷だけど今回の脚本大丈夫でした。まぁ、ひとつの寓話と考えて…。


否定的な意見もあるけど、映画ファンにも見て欲しい舞台です。
私は、三上ヘドウィグより森山ヘドウィグが好きです。

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今日は、森山ヘドウィグにも触れたし、最高の誕生日でした。





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