草間弥生を持つという事。 | 心が折れそうな時、音楽は流れているかい?

心が折れそうな時、音楽は流れているかい?

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瀬戸内海に安藤忠雄が作った美術館が出来るらしい?

それはたしか8年くらい前の話。瀬戸内海の小さな島に、今までの日本を飛び越える現代アートの美術館が出来た。地中美術館である。

オープンとともに瀬戸内海まで
山を越え、海を超え、そこで私は衝撃的な物体に出会ってしまった。

草間弥生のカボチャである。

海を見守るように、または海から流れて来た旅人のように、ドスンと高貴にも見える堂々とした姿に、自らを原色でかためた毒虫のような姿に、ただただ瞬きもせず見ていた。

なんだか分からないけど
「これだ!」
って、思った。

私、こーゆーのが好きだったんだ。
好きな音楽を見つけたのと同じ感覚。

以来、草間弥生の活動には常に注目し彼女の行動を追っていた。

遠く、十和田美術館の草間弥生展にも行った。中学時代の自画像は既に水玉だった。水玉に酔い、犯され、眼球の残像に水玉が残る素晴らしい作品群だった。何より感動的だったのが、寂れた十和田の商店街が水玉にジャックされファンタジーな異空間になった姿であった。


そして2012年。世界中の都市がこの水玉に侵される事になろうとは、この時には知るよしもない。


「草間とヴィトンがコラボする。」
その情報はTwitterで知った。どんなものかも知らぬ情報開示前、
絶対凄いものが出来ると確信し、ヴィトンへ、入荷したら必ず買うから連絡欲しいと直接店へ出向いた。(ちなみに、ウチはど田舎なので、県外行かないとヴィトンがない)

ブランド思考は特に無い。カバンはネネットのにゃーだし、服だって今だに古着や原宿ブランドと呼ばれるモノを好む。

ヴィトンなんて、生涯一度も買った事がない。むしろ、平服にモノグラムを持つ日本人を馬鹿にしてた次第だ。

その、私が今日、
草間弥生のスピーディを手に入れた。
こんな平民の私が最高の接客と、サービスを受け、買ったのである。


店内の他の客も
なぜ、こんなトリッキーなカッコの娘がヴィトンのバッグなんて買ってんの?
と、思ったのに違いない。

隣にいる金持ちそうなおばさまは、赤い草間バッグを試着してる。

でも、手に入れたのである!
嬉しい
嬉しい
嬉しい!


だから、バッグのためにももっと自分を磨かなければならないし、絶対トゥーマッチには持ちたくない。




とりあえず何に合わせようかと考えて、







黒の結城紬に合わせることに決めた。



草間弥生を心から敬愛します。



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