GDPがドイツに抜かれて第4位に落ちたとのニュースがありましたが、「当然の結果」だと感じています。

 

こうなった原因の1つに”勝つこと”へのこだわりが消えたことがあると考えます。

 

昭和の時代には、「勝つこと」が最優先で”予算達成”や”前年比売上増”を目指すことが当たり前だったのです。

 

口では”安全第一”とか”品質重視”や”顧客優先”などをスローガンにしていたのですが、それ以上に「予算必達」だったのでした。月末や期末には予算を達成するための”押し込み販売”をやったり、ライバルに勝つための接待競争に明け暮れていました。

 

工場では売上予算達成のため出荷納期を守ることが優先されて、品質データをネグったりすることもありました。

 

今も時々問題発覚となるようなデータ改ざんやダイハツの認証不正なども昭和の時代の名残であって、予算必達のために納期を守る止む無き手段だったのです。

 

つまり現在でも業績が右肩上がりで伸びている会社は、恐らくそういった昭和の体質が色濃く残っているはずであり、そうでない会社はコンプライアンス優先に方針変更したのでしょう。

 

平成から令和にかけて色々な不正が暴かれて、そのたびにコンプライアンス優先に改めた企業が多くいた訳ですが、結局コンプライアンスと企業業績を両立させる方策が未だに見出せない企業が多いということだと思います。

 

コンプライアンスを守るために管理を強化して、社員から時間を奪って、今では稼ぐために使う時間は総労働時間の3割ほどにまで低下してしまっています。これでは儲かるはずもありません。

 

管理をいくら強化しても儲けには繋がりませんし、間接部門の人員は基本的にお金を稼ぎません。彼らが仕事すればするほど現業部門の時間が奪われます。

 

今の企業は過去の遺産とコンプラが低い海外で稼ぐ構図となっています。

 

これでは国内の社員の給料が増える訳などありません。逆に正社員を減らして派遣社員に代替させてコストダウンを図るばかりなのです。

 

現在デフレを克服するため、値上げをして利益を増やして、その金で賃上げをする構図を作ろうとしていますが、果たして中小企業にまで波及するでしょうか?

 

給料を増やそうと思えば、やはり昭和の頃のようにハードワークするしかないと思いますよ。

特に社長とか高給を貰っている層が第一線に立ってお金を稼ぐことです。