筋無力症は、神経筋接合部で末梢神経から出る脳からの司令を受ける部分に自己抗体が生産され、上手く司令が伝わらない疾患です。
他人に感染したり、遺伝する病気ではありません。
現在3つの抗体が発見されています。
*抗アセチルコリン受容体(AchR)抗体
*筋特異的受容体チロシンキナーゼ(Musk)
*LDL受容体関連蛋白質4抗体(Lrp4)
・抗アセチルコリン受容体(AchR)抗体
全体の80〜85%で、陽性
発症時の胸腺異常が強く関与されていると考えられています。
・筋特異的受容体チロシンキナーゼ(Musk)
数%陽性。
女性に多い傾向があり、嚥下困難や呼吸筋麻痺症状が、出やすいといわれています。
・LDL受容体関連蛋白質4抗体(Lrp4)
数%陽性。
中にはMusk抗体を併せ持つ人も数%います。
胸腺腫を認めず、比較的重篤な四肢の筋力低下を認める例が多く、進行性の球麻痺を認める例があります。
球麻痺とは…呂律が回らない。飲み込みが悪くなる。呼吸や循環の障がい
他にもMGと関連する抗体が出てくるかもしれません。
どの抗体であってもひとりずつ症状が違うので、主治医と相談して治療を行うようにしてください。