ASD(自閉スペクトラム症)、双極性障害(双極感情障害)、適応障害、パニック障害、強迫性障害、うつ状態(うつ病→やや寛解)と、色々な発達障害に精神疾患と、その他の持病に悩まされる私。


 色々な場面で困難さに直面しますが、その一つに「ショッピングモールのような人混みが多いような場所だと疲れやすくて発作が発症しやすくなる。」というのがあります。


 先日、夫と映画を観に行くためにモールに行きました。


 工程は「食事→映画→夫の必需品の買い物」という予定。


 心積りしているこの流れまではなんとか乗り切りました。食事処は行列がない場所にした。映画も集中して楽しんだ。でも疲れは出ている。夫の買い物中はベンチに座って休憩してやり過ごす。


 帰り際に夫が「アイス食べたいから31行こう。」と言い出し、OKを出したものの、ASD特性の『急な予定変更に対応する苦手さ』も重なり、31まで行って行列ができているのを見た時点で心が折れて「(これに並ぶのはむり・・・。)」と思っていると、夫が「発作出るね。帰ろう。」と促してきて、車に戻った時点で、はあはあと軽い発作が発症。


 暫く車に乗っていると、落ち着いてきて回復。


 帰宅後、疲れたのでウーバーで注文したご飯を自宅で食べている時に、ふと気になって「私が発作出そうな時ってどんな感じなん? いつもすぐに気づいて切り上げるじゃん。」と夫に聞いて見ました。


 夫曰く、「瞳孔がガンギマリで開いてる。それこそ飼い猫みたいな感じの目になる。それにもともとそんなに喋らないのに、ほんとに喋らなくなる。でも、起きそうな時の状態だと、他人は分からないんじゃないかな。」と言っていました。


 瞳孔開いてんだ・・・。怖すぎ。


 夫といる時はわりとお喋りなつもりだったのに、それでもあんまり喋っているタイプでもないと思われていたことにも意外でした。まあ、夫の話をよく聞くことも多いかなあ。と、振り返ると思いました。


 ついでに言っていたのは、「発作が起きちゃうと、癇癪起こしてたよね。『もう帰りたい』って。ここのところはそういうのなくなったから、だんだん耐性が強くなってきていると思うよ。」とのこと。


 レベルアップできているのか・・・。そうなのかなあ。


 それから、自閉スペクトラム症の特性で、『新規場面への適性が低い』というのがあり。見ず知らずの場所へ行くのに、かなり緊張するというのがあります。


 今度、結婚式に招待されているのですが、電車恐怖症があって電車で行くにはかなり辛いため、車で行くつもり。でも、上手く行けるか不安。なので、夫から「事前に一回、同じ曜日の同じくらいの時間帯で行ってみようか。」と提案されています。


 ありがたいこって。と思います。どれぐらい混むかな、何車線もあるようなところだから、ナビつけていても怖いんだよな。と思っていたから、助かります。


 自閉スペクトラム症の子どもも、校外学習のような場面でパニックを起こすことがあるため、事前に現場に行って場所の確認をすることは効果的です。と、いま勉強している発達障害の本にも書いてあった。


 夫が私のことをよく理解してくれていて、対策や対応にも適切に対処してくれていることがありがたい。と、常々思います。私が診断されたときに、ざっと勉強しておいてくれていました。その割に、自分のADHD要素のある特性には直視したくないのか、そっち関係はあまり対策を自分でしないから、そこは私が支援することで吊り合いが取れているのかな・・・。と思っています。


 もう10年も一緒にいる仲なので、ときめきのようなものはなくなりましたが、しみじみ、この人と結婚していて良かったなあと感じています。



※蛇足


 観に行った映画は「でっちあげ」。極端な体罰と暴言を児童に対して行ったと言われ、停職処分もされ、裁判沙汰にまで発展してしまったという薮下という教師。しかし、実際には原告となる母親や子どもによる『でっちあげ』によるものであると訴え、精神を追い込まれつつも立ち向かうというストーリー。


 主演の綾野剛さんの熱演が凄まじくて、2時間コースの映画でしたが、ずっと息つく間もなく見入ることができました。


 実際にあった出来事をもとにしており、Wikipediaで事件の内容を見る限り、映画とほとんど同じ流れになっていました。


 以前、記事にもしましたが、「子どもは嘘をつく」ものなのですよね。映画では、その嘘を鵜呑みにした母親と父親が、綾野剛を過激に責め立てており。さらに、管理職からも「とにかく謝罪しとけばいいんだ!」と圧力をかけられ。そのせいで不利に働いてしまって、『殺人教師』と煽りをつけて報道されてしまう。


 怖すぎぃ。自分が同じ立場になったら、こりゃ耐えられないわ。


 最近、女児の写真を共有して評論していたとかいう不適切教員が10名ほど摘発され、それについて同じ教員もSNSで『こんなことするやつらがいるから、同じ教員の自分達が割りを食う』と憤慨しているものがありました。現実に、そういう、問題アリな教員も見たことがありますし、その被害を被る児童生徒が可哀想です。そして、さらに頑張っている教員達が肩身狭くなって、保護者や世間に対して卑屈な対応をせざるを得なくなる。


 負の連鎖が何とかなればいいなあ。でもどうしたらいいのやら。ため息ばかりです。