今でこそ服薬のためにノンアルコール生活を数年続けていますが、私は大学生のころ、イタリアンとフレンチを混合させたようなお高めのレストランでアルバイトしていたのもあって、お酒の知識を教えられており、酒好きでした。もともと体質的にも酒には強い方でした。
そんなアルバイト生活(他にも数件掛け持ちしていたけど)しつつ、大学四年の時、就活が終わった色々な学部生で集まって飲もう! という集まりに呼ばれ、普段親しくない人たちとの飲み会に参加しました。
ですが、普段知らない人ばかりの中、やたらと飲ませたがる男の子がおり、カクテルに焼酎にワインに日本酒にと、トンデモちゃんぽんをかまされ、二次会のカラオケに行く時には、もうトイレでゲロゲロ。酒を飲んで吐くというのが初めてだったので無茶苦茶苦しくて、カラオケ代を払ったのかも怪しかったです。
朝、起きてみたら、そこは慣れた自分の部屋。コートがきちんとかけられており、枕元には吐いても良いようにと、ビニール袋が置かれていました。
なにがどうしてこうなった?? と不思議に思い、その場にいた同じ研究室の子に「カラオケの後、私はどうやって帰ったの?」と聞くと、とんでもない状況でした。
まず前提として、私は安めのアパートに住んでいたのですが、同じ大学ではないけれど、大学近くにある専門学校に通うことになった、高校時代に仲が良かった男友達を「私の隣の部屋が空いてるから、あんたもそこに住め」と言って、彼は包容力と献身力の塊だったので、住んで早々に同じ専門学校で仲良くなった友人たちのたまり場になっていました。
更に言うと、かなり田舎の方なので、彼はいつも自室の鍵を開けており、本人がいないのに友人がいるということもありました。私も愚痴を聞いて欲しい時などには、隣の友人の部屋に行って話を聞いてもらうことも多々ありました。友人の友人とも顔見知りになり、「○○がメイのこと好きになったらしいんだけど、どうかな?」というようなこともあったりしました。(ちゃらい人だったので遠慮しました。)
というのが前提でして、酔いどれ千鳥足の私は、彼女もいるちょっと顔見知り程度の男の子に肩を借りながら道案内しつつ自宅アパートまで連れて行ってもらっていました。
そこで、鍵の在り方と部屋番号を聞かれたのですが、「鍵〜? どこにしまったっけー? まあ、△(隣人の友人)の部屋なら空いてるから、そこに連れてって〜」と、酔っ払い特有の大きな声で言いながら階段を登り、△の部屋の扉のノブをガチャガチャと回したそうですが、開かず。「あれ〜?いつも空いてんだけどなー??あ、かぎあったわ〜」と、隣の自室を開けようとするも、開かず。
そこで連れて来てくれていた男の子が、「もしかして、階が違うとか?」といい、「私の部屋は4階だよー?ここでしょー?」と言うと、「いや、ここ3階だよ!」と、まるで違う部屋の前で暴れてしまっていました。就寝していたであろうふた部屋の方々には申し訳なかったです。
そうして、何とか私を部屋に運んでくれた男の子は、急性アルコール中毒にならないようにと水を飲ませてから、その場を去ったのでした・・・。
ということがあり、「彼女もいるのに、そんな迷惑をかけて申し訳ありませんでした・・・。」と、彼には土下座をして、笑いながら許してもらいました。
その後は社会人一年目に、やたら飲み会が好きな学校に赴任して、めためたに飲まされてトイレで吐いたことが一度ありましたが、何とか自力で帰ることができていました。
以来、ちゃんぽんはしないようにしよ・・・と心に決めたものでした。

