私は給食の配膳の時間、配膳台をアルコール消毒し、熱いものを運んだあとは児童に任せています。
そこに至るまでには色々と指導したもので、配膳台を出す当番、バケツに水を張ってくる当番、給食時には導線を確保するために机を少しだけ移動させる(コロナ禍の今は前向きで給食を食べることが主流。食事中におしゃべりをしないことってかなり風邪やインフルエンザの感染予防に役立つようで、昨年度は一人も出ませんでした。)、号車(クラスを3つのグループに分けて、号車ごとに「〇号車、手を洗いに行ってくださーい。」と呼びかける当番などなど・・・全てが児童だけで回るようにしています。
その間、私は全体の様子を教員の机から眺め見たり、急ぎの仕事がある時は片づけたり、給食中にせめて暇を少しでも潰せたらと児童好みの音楽をYouTubeから探したりしています。
そして、配膳後は私が配膳台に赴き、残っているものを「お代わりする人ー」となるべく残滓が残らないように配膳し直します(これは自治体によっては許可されていないところがあるかも)。
食事を早々に終えた児童は、配膳台の上を片づけます。そして食べ終えた子たちのお皿をチェックし、きれいに食べ残しがないかを確認します。
給食当番が食べ終えたらバトンタッチ。でも、私のクラスの一番早く食べ終える子は「マジでなんでそんな早いの? 喉詰まらせたりしないかな・・・。」というスピードで食べ終えてしまうので、暇を持て余し、流れる音楽に合わせて踊ったり、ためしにメラミンスポンジを渡したらたまにきれいに磨いてくれるようになったりと、愉快で気の利く子です。
そんな感じでほぼ児童任せな給食指導(食育は行う。好きなものばかりおかわりして他のものを残す子には「全部食べられる日が一週間続くまでお代わり禁止とか、おぼんが奥の方にあると机を汚すので手前に寄せるように毎日声を掛けたりとか、食べるペースが遅い子にはスプーンを使っていいからと伝えたりとか、片手が降りている子には両手を机の上に出してお皿を持つように個別に声を掛けたりとか・・・疲れる。)。
最後には私の分の給食の配膳も児童が行ってくれます。が、給食当番たちが集って何事か話し合っていたので、お代わりタイムもあるので近寄ってみると、「先生は左利きだからご飯はこっちでしょ。」「いつも自分のおはしやスプーンじゃなくて学校のを使ってるから用意しよう。」「ストロー使わないで牛乳飲んでるから(時短でパックを開けてガブ飲みしている。早食いもいざ嘔吐した子が出たり、アレルギー発症したり、お皿を落として割ったりした子の対応などに備える教師の定め。そのためマナー違反なことをすることは児童にも説明してある。)ストローはいらないって。」など、私の普段の食べ方をよく見ていて、それに合わせた配置にしようと相談していました。
「おお、すごいなー。よく気付くね。そうなんだよ左利きなんだよね。マナー的にはよくないんだけどさ。」と、感嘆の声が漏れました。
子供たちはよく見ているものだなぁ・・・。と感心しました。
完成したものを「すごいでしょ!」と誇るわけでもなく、当たり前のように私に差し出してさっさと席に着く姿も、なんだか大人びてきたなあ・・・と思いました。
こういう成長を見られるのが嬉しいんですよね。この仕事って。これだけが休職に入らずにやっていけている動力源ですね。

