ごきげんよう。栗毛馬です。

 

昨日の続きです。


チーズクッキーを作ったら、なんだか楽しくなってしまったので、頼まれていませんがもう一種類作ることにしました。

 

一度は作ってみたいと思っていたうずまきクッキーです。

 

アイスボックスクッキーといえば市松模様(簡単だから)。

 

うずまき模様は薄く均一に伸ばすのも、空気が入らないように巻くのも、きれいな円形を保ったまま切るのも難しそう。

難しそうだから敬遠していましたが、ずっと憧れてはいました。

 

↓ご覧ください、この美しいうずまき…。

 

 

画像は『菓子工房ルスルスからあなたに。 作り続けたいクッキーの本 ~ていねいに作る48レシピ』から拝借しました。

 

 

 

こんなのが作れたらどんなに嬉しいことでしょう。

 

モザイクケーキとかぶるから、今回は市松模様にするのはナシ。

だから、うずまきに挑戦するにはちょうどいい機会というわけ。

 

クッキーはすでに一種類作ってあるから、失敗したら自家用に回せばいい。

 

よし、やってみよう!せっかくやる気があるのだから!

 

で、作ったのですが…。

棒状にしたのを1枚切って、ドキドキしながら断面を確認し…。私は絶望しました。

 

うず、巻いてない!

これじゃあ「の」ではないか。

 

実は、巻いているときからそんな気がしてました。

生地の伸ばし具合も、長さも足りないんじゃないかなぁって。

巻きがうまく行ってないなあ、とも。

 

そういえば、私はあらゆる「巻く」が苦手。

ロールケーキを巻けば、ゆるゆるぐずぐずの「アメーバロール」になる。



ならばときつく巻けばパックリと生地が割れ、めげずに強引に巻いたってできあがるのは、やっぱり醜い「スライムロール」。



おせちのだて巻きだって、穴が空いたり割れたりと、ろくなことになりません。

 

じゅうたんやヨガマットをくるくる巻けば、大幅に斜めになって端がとんがる。

 

そんな人間にはうずまきロールなんて無理な相談なのです。

能力不足をよくよく自覚するべきでした。

 

 

 

 

ののののののの

ののののののの

ののののののの

 

 

ななめから撮っても、ののののの。

 

 

 

あああ、こんなのが作りたいんじゃなかったのに。

 

 

 

それでも焼き上げ、悲しみに打ちひしがれていると、甘い匂いに誘われたうちの老婦人こと母が現れ、

 

「なにこれ!のの字じゃない!」

 

傷口を容赦なくえぐって来るではありませんか。

 

「こんなふうにしたいんじゃなかったのに」

メソメソと言い訳をすると、

 

「(巻いてるところを見ているときから)私はこうなると思ったわぁ。奥行きの長さが足りないんじゃないかって。焼き上がり、想像つかなかったの?」

 

「大丈夫だと思ったんだけど…」

 

「まあーーー、だめねえ!」

 

ぐうの音も出ません。

 

ちなみに、味は素晴らしくよかったです。

 

配合はオリジナルレシピを外向けに少々アレンジしたもの。

 

自分も含め家族の者は皆、市販のクッキーが口に合わないことが多いです。

バターたっぷり砂糖どっさりのホロホロ食感やサクサクと軽すぎる口当たり、どこか生焼けっぽい気配が苦手。

 

オリジナルレシピは自分や家族のそんな好みを最大級に反映したもので、とても素朴で歯ごたえがあり、香ばしいものですが、よその人に食べさせるには少々ワイルドすぎます。

 

それで、今回は、材料や工程を少々アレンジしてみましたが、ちょうどいい具合にまとまったよう。

 

とは言え、知らずに食べさせたら硬すぎて「失敗作?!」と思われかねない恐れはありますが…。

 

「出来が悪いからできれば出さないでほしいけど、もし出すなら、『香ばしいのが好きなので硬くしてあります』って注釈をつけてね!」

よくよく言い含めておきました。