防腐剤の化粧品科学(オンラインセミナー) | Meow Garden (癒しのサロン)

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日本化粧品検定協会のオンラインセミナーで岡部美代治氏による「防腐剤の化粧品科学」の講座が開催されています。

 

無添加や防腐剤フリーな化粧品が注目されていると思いますが、化粧品には防腐剤はなくてはならない成分です。

化粧品は通常の保管で3年以上変わらない品質である必要があります。

 

国の認証を得ている防腐剤は厳しい安全基準をクリアしていて、使用経験が長いものが多いので、データが多く、危険なものではありません。

 

パラベンはポジティブリストに掲載されているので嫌われていますが、パラベンは肌がピリピリするというケースがありましたが、とてもまれです。パラベンは幅広い菌に有効ですし、使いやすい防腐剤と言えます。


パラベンの代わりに使われるフェノキシエタノールは、パラベンより肌刺激があるようですし、パラベンの倍以上の量を入れないとパラベンと同じ防腐の効果が得られません。

基本的には安全性において防腐剤は必要で、決して危険なものではありません。

ただ、皮膚炎にはパラベンがアレルギーとなるケースが報告されているので、皮膚炎や傷がある時は控えたほうが良いようです。

 

配合目的が防腐ではなくても防腐効果がある成分もありますが、防腐剤よりは効果が低くなります。
防腐剤フリーの無添加化粧品でも防腐剤以外の成分が刺激となることもあります。
敏感肌の方はどの化粧品でもまずはパッチテストなどを行うようにして下さい。
 

最近のトレンドとして、より少ない量で効果的かつ安定的な化粧品の防腐設計には高い配合技術が使われていています。

残念ながら成分表示からはそれを読み取ることは難しいです。

 

菌は水分で繁殖しますが、防腐剤を水に溶かすかが配合技術のポイントです。

2価アルコール(グリコール)は水側の防腐が可能で、この量を増やすことで防腐剤を減らすことが可能ですが、使用感が悪くなったり、乳化がうまくいかなくなり、難しい点があります。

界面活性剤や粘度鉱物が防腐効果を低下させることがあります。


パラベンフリーの化粧品では1成分では防腐力が十分でないため、複数成分を組み合わせることがほとんどです。


第1世代は多価アルコール(BG、DPG)+フェノキシエタノール
第2世代はエチルヘキシルグリセリン+フェネチルアルコールやカプリルさんグリセルなど


次世代は植物由来成分になるかも。
植物由来成分の防腐成分はまだ効果や安定性が未知数ですので、今後従来の防腐剤に代わって使わるようになるかもしれません。

今回のセミナーのまとまは「使わず嫌いはやめよう」です。
パラベンフリー、ノンアルコールでも他の成分の刺激が強ければ、本末転倒です。
防腐剤を毛嫌いせず、自分の肌に合うものを見つけましょう。

教材はきっと高度な防腐設計のもとに作られた無添加化粧品が届きました。


HABA
🌿「スクワラン」 成分は100%スクワランです。キャリーオーバー(原料メーカーが入れている防腐剤で化粧品メーカーは表示しなくていい成分)で何か入っているかもしれませんが、防腐剤は入っていません。
🌿「ホワイトレディ」 ビタミンC誘導体を6%(通常の化粧品は3%)配合。
🌿「Gローション」 
ホワイトレディとGローションには防腐効果がある1,2-ペンタンジオール(ペンチレングリコール/2価アルコール)とクエン酸が配合されています。

短期間で使い切ること、ボトルの口は触らないようにすることで菌の混入と繁殖を防ぐことが重要です。

Vintorte(一般社団法人日本ナチュラル・オーガニックコスメ協会JNOCA認証)
🌿ミネラルUVファンデーションセット SPF50+ PA++++
明色化粧品
🌿モイストラボ ミネラルファンデーション SPF50 PA++++
2種類のミネラルファンデは水分がないパウダーのため、防腐剤は配合されていません。

酸化チタンと酸化亜鉛で高いUV効果があります。

パフをこまめに洗って清潔に保つことが重要です(面倒ですが・・・)