新釈 走れメロス 他四篇/森見 登美彦
¥1,470
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勝手に採点 ☆☆


有名作家の短編小説を題材に森見登美彦が独自の世界観
と解釈で再構成した新しい試みのオムニバス集。


もういいかげんこのノリは辞めて欲しい。


ストーリーや登場人物、エピソードなど「夜は短し」や
「太陽の塔」と酷似。


無気力でモテない大学生や一風変わった彼女、詭弁論部や
演劇学生の登場など、どれも新鮮味に欠け中身がない。


最初は楽しく読めた少々古典的で屁理屈めいた文体も飽き
ると共にストーリーへの集中を妨げる。


感動的でも示唆に富んでるわけでもなく、やたら京都の街
並みを濫用して「京都がホームグラウンドだぞ!」的に主
張が鼻につく駄作。

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夜は短し歩けよ乙女/森見 登美彦
¥1,575
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勝手に採点 ☆☆☆


独特の世界観を持つ森見ファンタジー。


強烈にモテない大学生とかなり変わった後輩の
女子大生の恋愛模様と彼らを取り巻く変人集団
の奇想天外な奇行を描くワンダーランド。


雰囲気的には「太陽の塔」に酷似。


京都の町を舞台に繰り広げられる「ええじゃな
いか」騒動に近いヘンテコな出来事が全編にわ
たって散りばめられている。


例えば、変人の爺さんとの飲み比べや大食い競
争、学園祭での象の尻、移動演劇などなど。


ただ、京都になじみがなく、ここまで飛んだ内
容だと感情移入することも理解することも難しい。


なぜ文学界では彼が評価されているのだろう?


それでも次回作は少々気になるところが彼の
力量か。

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「太陽の塔」

テーマ:
太陽の塔/森見 登美彦
¥420
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勝手に採点 ☆☆☆


やたらとプライドの高い京大生の主人公が奇跡的にできた
恋人に逃げられる。


そんな彼女の生活ぶりをこと細かくリサーチしたり、ヘン
テコな友人たちとの交友などをギャグタッチで描く青春グ
ラフティー。


男臭いファンタジー。


前半部分は、絶妙な比喩と独特の世界観でテンポ良く引っ
張っていくため心地良い。


こうゆうタッチはとても新鮮で斬新。


客観的にいうとただのストーカーなのだが、彼が自己世界
に構築するハチャメチャな論理は傍から見てると面白い。


また、登場人物たちもかなりユニーク。


太陽の塔に心酔する彼女を始め、彼を取り巻く友人たちは
どうしてこうも変人ぞろいか。


ただ、いただけないのは中盤以降。


夢か現実がかなり曖昧になって、ストーリーが迷走する。
残念ながら何が言いたいのか分からない。


特に「ええじゃないか」騒動は何???


そこまで飛ばさなくとも、もう少し現実的なところで話を
作って行った方が受け入れやすかっただけに残念なところ。

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きつねのはなし/森見 登美彦
¥1,470
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勝手に採点 ☆☆☆


幻想的な雰囲気漂うファンタジックホラー集。

今が旬の森見作品初体験記念。


ジャンルは全く異なるものの、伊坂幸太郎に設定や文体が似て
いる気も。どこがどうと問われるとすっと出で来ないが。


主人公の学生が体験する不思議な憑き物にまつわる話が中心なの
だが、原因と結果は明確でないため読後のスカッと感は乏しい。


だからどうなのよ~、といった感想が出がち。


連作的な作りすべての物語が断片的に繋がっているのだが、
特に深い脈絡に欠ける。


特に最後の謎の水生生物の話は不可解&不発。


最後にオーッと盛り上がったかと思いきや突然?と終わる。

目くらまし的作風は感心しない。


言いたい事、描きたい事をきちんと読者に伝えて欲しい。