〜つづき
昭和45年のライブ喫茶「照和」のようす。
右の背を向けているのが武田鉄矢さん
胸のうちには、ザ・ビートルズは憧れじゃない、俺たちのライバルなんだと思っていたんじゃないかな、どっかで。
パッとしなかった井上陽水を福岡のラジオ局がものすごく励ましたんですよね。
オリジナル曲をバンバン作ったらどうだと。
それで活を得た陽水は陽水の言葉で語り始めたんですよね。
彼が作った歌は「都会では自殺する若者が増えている」(傘がない) ですから。
プロの作詞家はそんなこと、歌にしませんよね。
すごい歌詞だと思いましたよ。
《海援隊もオリジナルの歌作りを本格化させたが、まだプロになる決心はついていなかった》
大学生で終わるんだろうなと思っていました。
ただ、遠かった人たちがどんどん寄ってくるんですよね。
はしだのりひこが電話番号を教えてくれて、何かあったら電話くれ、とか。
遠いスターなんですけど、地元テレビ局が開催したコンサートで、東京でステージを務める人気者がやってきて前座をやらせてくれました。
その人たちと一緒にテレビ番組に出て。
反戦フォークの大スター、岡林信康がわれわれの評判を聞いたらしく、前座に使ってくれるんですね。
そうすると「はっぴいえんど」を従えた岡林の前座ができるんですよ。
圧倒されつつ無我夢中でした。
そのうちにプロになった吉田拓郎の前座をやったり。
混じり始めたんですよね、センターの舞台と田舎の舞台が。
(聞き手 酒井充 氏)
〈〜福岡は…リバプールかも〜
これは思いもつかない視点!
確かにそうなのかもしれないですね。
〝ビートルズは憧れじゃない…ライバル〟
似たような言葉、最近、聞いたことある。
どこかの国の野球選手が大リーグに対して言ったアレですね!
そういう気概が大事なんですね。
福岡の「照和」というのは、漫画界でいえば「ときわ荘」のようなところだったのかもですね。
あるいはフランスのパリ、モンマルトルのような、、
ところで照和での海援隊の写真、なんで上半身裸なんだろう、、
客もいないから、練習風景のようですが。
そうか!夏場なんだけどクーラー (エアコン) なんてまだ完備されてないから?暑くて、、等々、いろいろ想像を掻き立てられます〉