ノーメッキへのDLCコーティング新商品について | カスタムクラブ製作提案!

ノーメッキへのDLCコーティング新商品について

以前、ノーメッキウェッジへのDLCコーティングの可能性について色々と案があるので研究してみますね…とお伝えした。

 

ご存知ノーメッキのウェッジはこのように自然に錆びが進みやすいのが難点だ。

 

 

メルサの試打ウェッジもこのように自然と錆びが進み侵食されてしまっている。ノーメッキウェッジの特徴として打球感が柔らかいとかスピンが掛り易いとか所説色々と言われている。打球感に関しては確かに理論的にそのようなことは言えるかもしれない。クロムメッキはやはり”硬い”素材だと言うことは間違いないからだ。

 

ダイレクトに打球感が伝わるので距離感のイメージを出しやすい…

 

そんなことも言えるのかもしれない。ただノーメッキが指示される本当の理由は”トレンド”ではないだろうか?

 

欧米の有名ツアープロが使うウェッジはそのほとんどがノーメッキのウェッジだ。その影響を受けてノーメッキウェッジがもてはやされている影響は大きいだろう。ただ、大真面目に考えて彫刻されたスコアラインをメッキで覆う工程はその角を丸くして確かにもったいない気がする。メッキは薄いといっても15ミクロンの厚さがある。やはりメッキをしない方が有利なのは間違いない。

 

DLCの厚さはメッキ厚の1/5。つまり3ミクロンなのでほとんどノーメッキ状態だと言っても過言ではない。しかしこれまでにお伝えした通りノーメッキの上への直接のDLCコーティングはその自慢の効果を半減させてしまう。

 

そこで研究しますね…となった訳だ。

 

私も色々と考えた。

 

軟鉄自体を硬くすればDLCの効果は飛躍的にあがるかもしれない。そう思って浸炭処理関連に目を付けた。浸炭処理とは鉄の表面層に炭素を含ませて鉄自体を硬くする技術だ。このようにすることによって軟鉄自体の表面硬度を上げてDLCコーティングの効果を上げようと考えたのだった。

 

そして実行に移しそれぞれ違う工程の浸炭処理を試し試作品もそれぞれに出来上がってきた。

 

 

しかし問題点も…

 

まず装飾性を伴う処理では無いこの浸炭処理は表面が”まだら模様”になってしまうのだ。どうしても熱を加える処理の為に仕方が無い点だ。

 

 

次が最大の誤算だったがこのような表面処理された金属をDLC側が受け入れてくれなかった点だ。どうも表面処理された金属はDLCコーティングが不可のようだ。

 

これで私の思惑もすべて万事休す…と言う訳でノーメッキにおけるDLCの耐久性を上げることはしばらく暗礁に乗り上げた。しかしあることをキッカケに再度また面白いアイディアを思いついた。

 

「これで十分ノーメッキにおける役割を果たしているのではないか??」

 

【フェースノーメッキクロム仕上げ+DLCブラックサテン仕上げ】

 

 

これね…実はフェースのブラスト面(黄色部分)だけノーメッキでそれ以外はすべてクロムメッキを施しています。さらにメッキ重量もほとんどのらないクロムメッキのみなんです。

 

 

そもそもDLCの”効果”って考えてみましょう。

 

A・錆びが起きにくい

B・超薄膜でノーメッキ効果が得られること

C・太陽の反射を抑える効果(黒い為に)

D・そして何よりも通常のブラックよりも圧倒的に剥げにくいこと

E・ヘッド重量を上げない

 

そしてノーメッキの効果も考えてみましょう。

 

F・メッキが無いことでの打球感が柔らかいこと

G・スコアラインの角が立つこと

 

メッキの効果も考えてみましょう。

 

H・錆びが起きにくいこと

I・DLCとの相乗効果で剥げにくくなること

 

ではノーメッキをメッキ作業することでのウィークポイントは?

 

J・ヘッドが5gも重くなること。

K・打感が硬くなる?

L・スピン効果が薄れること

 

そこで私は考えた。フェースだけノーメッキにしてDLCコーティングしたらほぼすべてのウィークポイントを解消出来るのではないだろうか?

 

今回採用したメッキ手法は”フェースノーメッキクロムサテン仕上げ”です。

 

通常はニッケルクロムサテンメッキって言いますよね?

 

今回はニッケルを一切使っていません。クロムだけのメッキです。

 

だから…

 

フェースノーメッキクロムサテン仕上げでフェースノーメッキニッケルクロムサテン仕上げではございません。実はH項目で5g重くなることってニッケルが大きく関与していることを突き止めました。5gの内4gはニッケルの含有量らしくクロムだけにすると1gしか重くならないとか…

 

つまりEのヘッド重量を上げるウィークポイントもほぼ解消してA~Iまでの効果をすべて享受出来る仕上げです。

 

厳密に言えばフェース面のブラスト内におけるDLC効果はノーメッキの上に直接DLCをコーティングするので剥げにくさは半減してしまいますがソールを含むバックフェース面、そしてトゥ側、ヒール側はクロムメッキで覆われていますので自慢のDLCコーティングの耐摩耗性を多くの部分で享受出来るのです。

 

つまりノーメッキヘッドにおけるDLCコーティングとしてはこのフェースノーメッキクロムサテン仕上げをしてからDLCブラックコーティングすることでノーメッキの効果を享受しながらもDLCコーティングの効果も同時に享受出来ます!

 

ノーメッキでDLCコーティングを検討していた方!

 

今後のメルサの新しいDLC商品として…

 

”フェースノーメッキクロムDLCブラックサテン仕上げ”をお勧めします。

 

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