アルト
「変なメロディ。」
「中音部だからねぇ、どうしたって変になるさ。」
そんな言葉を言った彼は、あからさまに笑ったので、わたしは酷く気分を害した。彼の笑う声は、あまり好きではない。うざったいのだ。
「あぁ、君は僕が笑うの嫌いだったね」
彼の声は、変に響く。音声が、二重だ。普通は倍音に成って聞こえるのに、彼のは微妙に和音になっていて、聞いていて心地がいい。
「歌えばいいのに。」
「昔は歌ったよ。」
「今は?}
「歌わない。」
「なんで」
彼は、少しつまらない息 を吐いたので、私はほおづえをついた。彼は楽器を構えて、同じメロディを繰り返した。ひしゃげたメロディラインが、なんとなく寂しそうに感じられたのは、しばらく経ってからで、私は彼を、愛した。
「中音部だからねぇ、どうしたって変になるさ。」
そんな言葉を言った彼は、あからさまに笑ったので、わたしは酷く気分を害した。彼の笑う声は、あまり好きではない。うざったいのだ。
「あぁ、君は僕が笑うの嫌いだったね」
彼の声は、変に響く。音声が、二重だ。普通は倍音に成って聞こえるのに、彼のは微妙に和音になっていて、聞いていて心地がいい。
「歌えばいいのに。」
「昔は歌ったよ。」
「今は?}
「歌わない。」
「なんで」
彼は、少しつまらない息 を吐いたので、私はほおづえをついた。彼は楽器を構えて、同じメロディを繰り返した。ひしゃげたメロディラインが、なんとなく寂しそうに感じられたのは、しばらく経ってからで、私は彼を、愛した。