比較的安全と言われているカナダの大都市トロントで、暴走バンが無差別殺人を起こすという事件が起きました。
やっと春らしくなった晴天の午後で、多くの人がランチ後のお散歩を楽しんでいたと思われます。
死者10名。うららかな天気を楽しんでいたその瞬間。そんな一瞬で命を落とすなんて誰も想像できなっかたに違いありません。
事件が起きたヤング通りとフィンチ通りの界隈は、近年 New Korea Town (新・韓国人街)として賑わっています。あまり物騒な事を聞かない界隈でもあります。
バンを暴走させて多くの死傷者を出した犯人は若干25歳の若者、Alek Minassian 。
ちょうどG7 外相会議がトロントで開かれていたこともあり「テロか!」と緊張が走りましたが、今の時点で関与はないもようです。
ツィッターなどの SNS 、メディア上でこの事件が取り上げられ、各地から色々な声が上がっていますが
読むたび、見るたびに複雑な気持ちになります。
『カナダのトルドー首相の移民政策が甘い』という人。
『トルドーが移民、難民を入れ過ぎる』との思いを打ち明ける人。
(でも果たしてこの国で、自分は生粋のカナダ人と言える人はどのくらいいるだろう?建国たったの150年。ほとんどはこの国を作るためにー 略奪するためにー 移民してきた異国人だった)
そしてお決まりの『なんでも Muslim ムスリム のせいにしようとする』人たちの意見。『犯人はイスラム教の信者』と根拠もないうちからつぶやいていたり。( イスラム教ではなく、アルメニア系クリスチャンらしいですが)
また、彼はサブカルチャーの women hating(女性嫌悪)に傾倒しており女性全員に憎しみを抱いていた、とも報じられています。
(被害者のうち8名が女性)
彼自身なんらかの mental illness (精神障害)を患っており、極度の女性嫌悪に結びつき今回の事件が起きたのではないか。
(2014年にアメリカで起きた Elliot Rodger の事件がきっかけになったとも)
それを元に mental illness の人たちに対する差別的発言がみられたり。
いつもは平和に毎日過ごしています。
ありとあらゆる国から、言語も文化も宗教も違う人たちが集まり、人種のモザイクというメトロポリタンを形成しているのがトロントです。
ですが
男女の違い、同性同士の婚姻、シングルペアレンツ、障害者、そして移民難民。根強い差別と偏見。こういう痛ましい事件とともに浮き彫りになる誰かの『心の中』に現実を思わずにはいられません。
そういう発言をえんえんと読み進めるうちに、くらーい気持ちになったのですが
ある人がこう言っていました。
『こういう悲しい事件がなぜ起こったのか。誰のせいで何が悪いのか? 問い詰めるのではなく、被害にあった人たちや彼らの家族のために何ができるかを第一に考えていこうよ』
悲しみや憎しみが人を動かすこともありますが、優しさや思いやりはもっと人を動かす、と信じていたいです。
