今上陛下のご聖徳を知る

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まもなく私たちは今上陛下のご譲位による御代替わりを迎えよう

としています。

今上陛下は平成28年8月8日、譲位の「お気持ちの表明」をされ、

その中で天皇としての大切な務めである祭祀、そして地方巡幸な

どの公務が高齢のため行えなくなっても、天皇としてあり続けるこ

とは正しいのかという、ひとつの「問題提起」をされました。
言い換えれば、今上陛下がそれだけ全身全霊を傾けて、祭祀と

公務の務めを果たしてこられたことが偲ばれます。

平成の御代をふりかえり、いま一度、そのような今上陛下の御

心やお務めを知るにあたっての格好の一冊が

渡邉 允著『平成の皇室 両陛下にお仕えして』(明成社刊)です。

平成の御代、天皇陛下は昭和天皇がご高齢のため制限された

祭祀をすべ元に戻して継承されました。
「おそらく、歴代天皇の中でも特に真面目になさっている」
と、著者は長く侍従長として陛下のお側にお仕えした経験から、

本書の中でそのように証言しています。
また行幸啓については、
「両陛下は、『人と会う』ことを第一義にお考えになっています。

いわゆる名所旧跡へはまったくいらっしやいません。いらっしゃ

るところは、福祉施設、障害者施設、老人ホーム、あるいは保

育園。そして、農業や漁業といった地域の産業に関係するとこ

ろ、そして、人と会う時間をなるべく作ろうとなさいます」とも。

著者があとがきで「お伴の私は退任しましたが、両陛下はこれ

からもずっと、弛まぬお務めの日々が続きます」と書いてから

すでに10年。
改めて、天皇皇后両陛下への感謝の思いがこみ上げてくる

一冊です。                         (彦星)