リュウマside


「もう!めぼしい情報が全然ないじゃない!!」



桃色の髪を揺らしながらペルゼットが地団駄を踏んだ。大人になって尚、昔とさほど変わらない姿が少し愉快にも思えるが、僕たちは誰一人笑ったり、あまり女性がするのに相応しくない仕草を指摘したりしなかった。


なんと言っても、僕らも彼女と同じ気分だったのだ。

何なら、全員で同じ仕草をしてもいいくらい。…………流石に実行には移していないが、ペルゼット以外の者たちはおしなべて下唇を噛んでいた。



「やっぱり、アジト探しも容易ではないわね。」
「チッ、あいつら、どこにいやがるんだ。あんなでけぇ怪物を繋げておこうものならすぐに見つかりそうなのに。」



口元に手を添えて悩むデュナ。その横でいかにも不機嫌そうな顔で頭をわしゃわしゃと掻くロキ。

うむ……。とディノキングさんが空を見上げて何か考え事を始めた。


「アジトごと隠れているのであろうか……。だとしたら、完全に手詰まりであるな……。」
「あ!そういえば、ガジガージの口の中にワープしたやつ!あれを使ってガジガージの元へ行けないの!?」
「そりゃあ無理な話だぜ。指標はずれてるだろうし、直すために今の居場所を探そうとしても今のこの状況に行き着いちまうだろうからな。」


う〜…と唸りながらペルゼットが頭を抱えた。


「うーん……隠すために何かしらの工夫があったりするんだよね?それを解く方法でもあればいいんだけど。」
「そうね……。隠すための手段について調べてみるとかどうかしら。隠すための仕掛けが分かれば、それを解く方法も分かるかもしれないわ。」


デュナの意見にその場の全員が賛成した。何も得られないよりは、少しでも前に進める方がいい。そんな感覚だった。

僕らはワープ機能付きのカセキATM(街にあるものにもワープ機能がついたのね!って僕以外の皆は騒いでるけど、僕はカルコッツ自体始めてだからよく分からないや)を使って、博士とやらに会いに行くためズーガイへと向かった。