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天風録 7月13日(水)
踏まれても、焦がされても芽吹く。植物の生命力は、逆境にある人に思わぬ力を与えてくれることがある。原爆に左足を奪われ、婚約者の戦死を知らされた沼田鈴子さんの場合、アオギリとの出会いが人生を変えた
▲勤めていて被爆した広島通信局の運動場の隅にその木はあった。幹の真ん中がえぐれて片側が焼け焦げた姿は、傷ついて自殺さえ考えたわが身と重なって見えた。ところが焼けていない側の小枝から芽が吹いている。驚いた。「生きなければ」と教えられたような気がした
▲平和記念公園に移され、立ち枯れの危機を乗り越えた2本のアオギリ。被爆後を共に生き抜いた「同士」の前で、沼田さんは修学旅行生たちに語り続けた。爆風で崩れたがれきの下敷きになったあの日、そしてアオギリとの出会い。若き胸に平和の種をまき続ける営みだったに違いない
▲沼田さんの話に胸打たれて自殺を思いとどまり、広島を再訪した若者もいた。「生きていく勇気を教わった」。世代を超えたそんな連鎖反応が、アオギリを平和のシンボルに育てた
▲今や全国の学校や海外でも根を張るアオギリの2、3世。「苗を育てる子供たちの姿こそ生きた平和の教材」と語った沼田さん。87歳で生涯を閉じても、共感の森は成長を続けることだろう。
感想 特になし、
踏まれても、焦がされても芽吹く。植物の生命力は、逆境にある人に思わぬ力を与えてくれることがある。原爆に左足を奪われ、婚約者の戦死を知らされた沼田鈴子さんの場合、アオギリとの出会いが人生を変えた
▲勤めていて被爆した広島通信局の運動場の隅にその木はあった。幹の真ん中がえぐれて片側が焼け焦げた姿は、傷ついて自殺さえ考えたわが身と重なって見えた。ところが焼けていない側の小枝から芽が吹いている。驚いた。「生きなければ」と教えられたような気がした
▲平和記念公園に移され、立ち枯れの危機を乗り越えた2本のアオギリ。被爆後を共に生き抜いた「同士」の前で、沼田さんは修学旅行生たちに語り続けた。爆風で崩れたがれきの下敷きになったあの日、そしてアオギリとの出会い。若き胸に平和の種をまき続ける営みだったに違いない
▲沼田さんの話に胸打たれて自殺を思いとどまり、広島を再訪した若者もいた。「生きていく勇気を教わった」。世代を超えたそんな連鎖反応が、アオギリを平和のシンボルに育てた
▲今や全国の学校や海外でも根を張るアオギリの2、3世。「苗を育てる子供たちの姿こそ生きた平和の教材」と語った沼田さん。87歳で生涯を閉じても、共感の森は成長を続けることだろう。
感想 特になし、