睡眠薬として、処方頻度の多いルネスタ(エスゾピクロン)について少し記載いたします。
不眠を訴える患者さんに眠れるお薬を処方しようと考えた際に、
まず検討する内服薬のひとつです。
ルネスタ(エスゾピクロン)の特徴の一つとして、「向精神病薬」のジャンルではない点が挙げられます。そのため、
処方日数に制限がありません
多くの睡眠薬は処方できる日数が制限されていました。(例えば7日分や30日分までなど)。
しかし、ルネスタはこうした制限がないので、医師の判断で必要を認めると継続的に処方することが可能です。
長く不眠に悩まれていたり、忙しい方には非常に安心できるポイントです。
(ただし、ルネスタも習慣性医薬品の括りであり、依存性は少ないといえども認めます。)
また、「超短時間作用型」に分類され、入眠を促す作用が強いです。
一方で、消失半減期はおよそ5時間ほどあるため、中途覚醒(途中で目が覚めること)を減らすこともできます。
このように、ルネスタは患者さんのニーズによっては、パーフェクトに応えることができる薬剤のようにも思えますが、
特徴的な副作用があります。
それが、「苦み」です。
出現頻度が意外に多く、自身の感覚では1~2割くらいですが、
ルネスタ承認時の国内臨床試験(2022年)では、味覚異常は36.3%の頻度で報告されており、症状の程度はわかりませんが、とても多い数字です
出現時の対応について、次回書きます。
取材を受けた東海テレビのニュースoneの特集です。
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名駅さこうメンタルクリニック
院長 丹羽亮平
・子どものこころ専門医
・日本児童青年精神医学会 認定医
・日本精神神経学会認定 精神科専門医
・日本精神神経学会認定 精神科専門医制度指導医
・精神保健指定医