私の知人女性に、横暴な同僚に文句が(怖くて)言えないという人がいました。また区役所の役人と交渉できないという人もいました。「Eちゃんは言われるまま。聞いておくべき事は徹底的に納得できるまで聞いてこなくては」と言うと「それじゃ、代わりにお願いします」って(笑)。いずれも気が弱いんですね。


気の強さ、弱さはバースチャートを見ると大体わかります。子供のころ弱くて大人になって強くなったという人は本来強い人で、子供のとき本性(?)が出なかっただけです。老いるにしたがって強くなるのは星座の想定範囲内。 もしくは、たんに頑固になっただけですね。


気の弱い人は損をします。横暴な人間に対抗できない。我慢してストレスになってしまう。残業を押しつけられ、恋を失う。いいことなんて何もない。とくに「正直で気が弱い人」からは出世も金運も逃げていきます。世の中、理不尽にできています。


でも、やっぱり、自分でなんとかしなくてはならない。


人々は「自信を持って!」と励ましてくれます。でも、自信が持てないから弱気なんです。しかし、他人の横暴から身を守るためには、相手の「迫力」に対抗しなくてはなりません。「命までは取られないだろう」と覚悟を決める。万一、命を取られたら「自分の寿命ははここで終わりだったんだ」と納得する(笑)。



“日本のドン”といわれた元・日本船舶振興会会長「笹川良一」が回顧していました。A級戦犯として巣鴨プリズンに収監されていたとき、明日をも知れぬ運命に周りの軍人や政府高官たちは意気消沈していたが、自分だけは毎朝イッチニ、イッチニと体操して元気だった―― と。もっとも、笹川氏の強気にはウラがあったようなのですが、氏が強い人間であったことは確実ですね。


笹川氏はこうも言っています。「自分には何もなかった。自分にあるものがあったとしたら、それは『迫力』 だけだな」(ワッハッハッ)―― 。


単純にいえば、この世には「迫力」だけで生きている人々がいる。その迫力に押されて泣いている人もいる。21世紀の現代でも、原始の時代の動物としての強弱がモノをいう。


私たち現代人は「頭」を使って、周囲の人々を味方にし、司法に守ってもらうこともできます。けれど、最後は1人で戦える強さがほしいですね。私も占星術で生きてはいますが、究極は体を張って戦う覚悟は常に持っています。


弱気な人は「自己保身的」です。「危険」からは逃避します。「安全」が大好きです。しかし、この世に安全なところは1つもありません。安全を求めるから臆病になる。臆病になるから他人の理不尽に立ち向かえない。結果、ストレスになる。安全を求めてストレスになるのです。       


占星術では「ストレスに強い人」は「指導者の能力がある」と評価されます。誰でも指導者になるわけではありませんが、ストレスに強いこと、ストレスに強くなることは明らかに「人生の向上」につながります。強くなければ「愛する人」を守ることもできなくなります。


最後に。「強さ」と「強情」は違いますよ。勘違いしている人がいっぱいいます。他人の言うことを聞かない自分は強いのだ―― と。本当に強い人は他人の意見を聞ける人です。「弱い犬ほどよく吠える」わけです。静かで、ゆったりとした強い人でありたいですね。


長文におつきあい、ありがとうございました。