こんにちは
今日は日曜日。
夫がリカバリーサンダルを買ってくれるらしく
探しに行ってきます(笑)
みなさんもレチノールが生活に浸透しすぎて、若干飽和してるんじゃないでしょうか(笑)
そこで
パルミチン酸レチノールの効果ってなんぞや?
ってことを改めて調べてみました
パルミチン酸レチノールが化粧品に配合される目的は以下の2つなんだそう
1️⃣表皮角化細胞増殖促進による細胞賦活作用
正常なターンオーバーによって皮膚の新鮮さおよび健常性が保持されていますが、加齢にともない基底細胞の分裂能が低下することが明らかにされていることから、表皮細胞の分裂・増殖・分化を促進し健常なターンオーバー機能を保持することは、健常な皮膚の維持において重要であると考えられています。
【エビデンス】①
1999年にブラジルのサンパウロ大学リベイラオプレト薬学部および歯学部によって報告されたパルミチン酸レチノールの表皮に対する影響検証によると、
– ex vivo : 表皮細胞増殖作用 –
モルモットの剃毛した背部皮膚2箇所のうち1箇所に0.5%パルミチン酸レチノール配合ジェルを、他方にジェルのみを1週間毎日塗布した。
1週間後に各試験部位から皮膚片を採取し、脱水・透明化を経てパラフィンに包埋した後、得られた6μmの厚さの皮膚片をヘマトキシリンとエオシンで染色し、状態を比較したところ、0.5%パルミチン酸レチノール配合ジェルを塗布した皮膚片は、ジェルのみのものと比較して有意に表皮の厚みが増し、表皮の中ではとくに基底層および有棘層がより厚みを増していたことがわかった。
【要するに】
モルモットの実験では、パルミチン酸レチノールを塗った箇所の皮膚の厚みが増していた!!ということ。(ピンクの箇所↓)
【エビデンス】②
2018年にパキスタンのセントラルパンジャーブ大学薬学部およびイスラミアバハワルプール大学薬学部によって報告されたヒト皮膚ターンオーバーに対するパルミチン酸レチノールの有用性検証によると、
– ヒト使用試験 –
11名の被検者の半顔に2種類の異なるパルミチン酸レチノールを含むO/W型クリームをそれぞれ二重盲検法に基づいて30日間適用し、適用7,15および30日目に皮膚表面の粗さを、UVライトビデオカメラによって撮影された皮膚画像のグレーレベル分布を使用し、定量的および定性的特性を指標として皮膚表面の粗さの変化を評価したところ、以下の表のように(∗4)、
∗4 皮膚表面の粗さは数値が小さいほどなめらかさが増します。
試料 | 皮膚表面の粗さ(絶対値) | |||
---|---|---|---|---|
使用前 | 7日 | 15日 | 30日 | |
製品A | 3.45 | 3.35 | 3.29 | 3.25 |
製品B | 3.43 | 3.32 | 3.26 | 3.21 |
パルミチン酸レチノールの適用は、7日目でいずれも有意(製品A:p<0.001、製品B:p<0.004)に皮膚の粗さが減少した。
また、同試験においてスキャン測定における適切な角層コンダクタンス(∗5)を確保した上で皮膚の鱗屑の変化を評価したところ、以下の表のように、
∗5 コンダクタンスとは、電気を流した場合の抵抗(電気伝導度:電気の流れやすさ)を表し、水分量が多いと電気が流れやすくなり、コンダクタンス値が高値になることから、物質における水分量を調べる方法としてコンダクタンスを経時的に測定する方法が定着しています。この試験においては鱗屑(剥離した角質が皮膚表面に蓄積した状態)の変化を評価しているため、数値が低いほど鱗屑が少ないことを意味しています。
試料 | 皮膚の鱗屑(絶対値) | |||
---|---|---|---|---|
使用前 | 7日 | 15日 | 30日 | |
製品A | 1.70 | 1.66 | 1.63 | 1.61 |
製品B | 1.70 | 1.65 | 1.62 | 1.60 |
パルミチン酸レチノールの適用は、15日目でいずれも有意(製品A:p<0.03、製品B:p<0.00)に皮膚の鱗屑の減少を示した。
【要するに】
7日で皮膚の粗さがなくなる人が多く、15日で皮膚の鱗屑が減少したそう。鱗屑とは頭皮で言うフケのようなもので、角質が剥がれたものだそう。
これは疑問なんだけど、レチノイド反応で皮膚がカサカサして剥がれ落ちることも15日でおさまる人が多いと解釈して良いのかな?だからA反応起きてもとりあえず2週間様子見ようって思う方が多いのかな?
2️⃣抗シワ作用
【エビデンス】①
抗シワ作用に関しては、2018年にパキスタンのセントラルパンジャーブ大学薬学部およびイスラミアバハワルプール大学薬学部によって報告されたヒト皮膚シワに対するパルミチン酸レチノールの有用性検証によると、
– ヒト使用試験 –
11名の被検者の半顔に2種類の異なるパルミチン酸レチノールを含むO/W型クリームをそれぞれ二重盲検法に基づいて30日間適用し、適用7,15および30日目に皮膚表面の粗さを、UVライトビデオカメラによって撮影された皮膚画像のグレーレベル分布を使用して評価したところ、以下の表のように(∗6)、
∗6 皮膚のシワは数値が小さいほどシワが減少していることを示します。
試料 | 皮膚のシワ(絶対値) | |||
---|---|---|---|---|
使用前 | 7日 | 15日 | 30日 | |
製品A | 61.4 | 60.5 | 59.2 | 58.5 |
製品B | 61.1 | 59.9 | 59.0 | 58.1 |
パルミチン酸レチノールの適用は、15日目でいずれも有意(製品A:p<0.01、製品B:p<0.03)に皮膚シワの減少を示した。
このような検証結果が明らかにされており[14b]、パルミチン酸レチノールに抗シワ作用が認められています。
パルミチン酸レチノールの抗シワ作用のメカニズムは明確にはなっていませんが、皮膚内でレチノールを経てレチノイン酸として効果を発揮することから、レチノールと同様に表皮細胞の増殖促進(ターンオーバー促進)および真皮の細胞外マトリックス成分産生促進作用の複合的なメカニズムによるものである可能性が考えられます(現時点では明確でないので、試験データなどがみつかりしだい追補・再編集します)。
【要するに】
パルミチン酸レチノールにもレチノール同様抗シワ作用があるという実験結果はあるものの、まだ明確ではないそう。
これもありますよね!
レチニルエステルはSPF20なのか問題
パルミチン酸レチノールは、以下の紫外線吸収スペクトル図をみてもらうとわかるように、
UVA領域である325nmに吸収極大を示すUVA吸収能を有しており、またUVB領域においても優れた吸収能を示すことが知られています[15a]。
また、実際の紫外線吸収能について濃度2%パルミチン酸レチノールとSPF20(∗7)の日焼け止め製品を被検者に塗布したあとに最小紅斑線量の4倍(4MED)のUVBを照射し、24時間後にUVBによる紅斑の強度を評価したところ、どちらも紅斑を強く抑制したことから[15b]、濃度2%パルミチン酸レチノールはSPF20と同等のUVB吸収能を有していると考えられます。
∗7 SPFとは、紫外線による紅斑(一過性に皮膚が赤くなる現象)をどの程度防止できるかを示す目安の数値であり、紫外線による紅斑はUVBにより生じることからUVBの紫外線防御能を表す数値ともいえます。
このような背景から、アメリカなどでは日焼け止め製品の多くにパルミチン酸レチノールが配合されていますが[16]、日本においては医薬部外品に対する配合上限が25万IU(約0.04%)に定められており、配合範囲内の濃度で有意に紫外線吸収能が発揮されるのかどうか不明であることから、日本では現時点では紫外線吸収作用については保留とし、試験データがみつかりしだい再編集します。
【要するに】
パルミチン酸レチノールはUVA ・UVBの吸収能が知られていて、実際の実験では濃度2%のパルミチン酸レチノールとSPF20の日焼け止めが同等のUVB吸収能を持っているであろうという結果が得られているそう。
アメリカでは、日焼け止めにパルミチン酸レチノールが配合される事が多いけど、日本の医薬部外品だとパルミチン酸レチノールの配合上限は0.04%までと決められているので、日焼け止めにもし配合されていたとしてもSPF20の効果は期待できないかも?ってことらしい。
SPF20相当と言われるパルミチン酸レチノール2%ってどのくらい?パルミチン酸レチノール2%といえばラブミータッチですね
んー、買ってみちゃう?乾燥する日焼け止めに混ぜちゃうとかアリかね?
それではまた