ドラえもん最終回 | スチャラカでスーダラな日々

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故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

ドラえもん最終回

ドラえもん最終回2005年の『ドラえもん』声優陣交代と、新しい『ドラえもん』のスタートを記念し、以前、芸能人の発言やネットから派生したチェーンメール流布された「都市伝説」的なストーリーとして存在していた「最終回」の一つをベースに、「田嶋・T・安恵」を用いた男性作家が新たなアレンジを加えて同人誌を製作。同人誌即売会において300円で頒布し、メロンブックスにて420円(税込)で委託販売をした。

同人誌はA5オフセット版の全20ページで、表紙はオリジナルの小学館てんとう虫コミックスを意識して作られている(オリジナル版において、タイトル上部の「てんとう虫コミックス」と表記される箇所に「ガ・フェーク同人誌」、巻数の箇所に「最終話」という表記がなされている。また、裏表紙には収録タイトル(目次)が記載される箇所に、ドラえもんへの想いをつづったあとがきが書かれている)。

当初は著作権者である小学館・藤子プロ側は黙認していたが、藤子・F・不二雄の真作であると勘違いして小学館に問い合わせる者が出るなど、あまりに広まりすぎたために「想像していた以上に深刻な事態」と受け止め、男性に著作権侵害を通告。この時点で、同人誌としては異例の13,380部あまりを売り上げ、出荷は15,550部あまりに達していたという。

小学館の通告を受け、男性は侵害を認めて謝罪し、絶版。在庫は全て廃棄処分とすることになった。併せて、Web公開されたものについても削除を依頼している。さらに、小学館は著作権侵害で得た利益の返還を要求しており、支払額は百万円は下らないといわれている。

同人誌のドラえもん

小学館ドラえもんルーム室長の横田清は「これまでも、そこそこのことであれば見過ごしていたが、ネットで野放図に拡大されていくことには強い危機感を覚える。もしドラえもんに最終回があるとすれば、それは亡くなられた藤子先生の胸の中だけであり、この『ドラえもん 最終話』によって、先生が作り上げた世界観が変質してしまうようなことがあってはならないと思っている」(前掲誌)と表明。小学館の対応は、男性個人の問題にとどまらず、二次創作物への対応の先例として、大きな影響を与える可能性がある。

この作品は同人誌としては比較的発行部数が多く、何度も増刷が計られた。最終的には約1万5千部が制作され、その内およそ1万3000部が販売された。この「ドラえもんの最終回」の同人誌はYahoo! オークションにて1万円以上で取引されることもあった。この売れ行きには同人誌を作った男性本人でさえ驚いたらしい。制作した1万5千部のうち約2千部は発行が間に合わず、やむなくコピー誌として世に出したという説があるが、実際にはコピー誌は制作されていない。オークションで無断コピーを販売するにあたり捏造された説と推測される。また、男性はこの作品で金儲けをしようといった意思はなかったと表明している。