神子の運命~戦う少女~第7話「運動会」

作・葉菜


「おはようございます。風間さん。」

窓から入る光で、私は目を覚ました。

目覚めると6時10分。出雲ちゃんは、もう、布団もたたみ押し入れにしまって、体育着に着替えていた。

「おはよう。」

そう言い残すと、私の部屋を出て行った。

昨日は、父上と将棋をした出雲ちゃんは10勝0敗。無敵だった。

父上は、強いほうだと思うが、完全にお手上げだった。

いつの間にか、母上も姉上も、もちろん私も全く分からない将棋の、観戦をしていた。

出雲ちゃんは、頭がよくてビックリした。

ここでも、出雲ちゃんは力を存分に発揮していた。

将棋を終えた後、歯磨きをして、布団に入った。

出雲ちゃんは私の部屋で一緒に寝た。

いつもは、一人で布団を敷いて寝ているが、2人で寝たので少し狭く感じた。

まったくそんなことはなかったが。

そして、今日は待ちに待った運動会!!

今年、5年生は100メートル走。表現「ソーラン節」。団体競技「騎馬戦」。

表現のソーラン節は運動会の採点には入らないらしい。

ちなみに私は白組。残念ながら衣真は赤組だ。出雲ちゃんは白組。

衣真も出雲ちゃんも足が早い。しかも、リレーの選手!!

私は、選ばれはしたけど、補欠にも選手にもなれなかった。

まあ、普通の早さってことかな?

私は、布団をたたんで押し入れにしまった。

体育着に着替え、髪の毛をとかし、白い鉢巻きをした。

甲斐小学校の体育着は、夏は白い半そでの布製シャツに、襟と袖に黒いラインが入っている。

それろ、黒いひざ上半ズボン。男女同じですべてに校章が入っている。

鉢巻きは運動会用の、赤白どちらとも持っている。

冬は、同じ素材の長袖と長ズボン。

階段を下りて、洗面所で顔を洗った。

「よし!!」

   *

「おはようございます。父上。」

朝1番最初にあいさつをするのは父上だ。

父上は6時30分まで、お部屋で、本を読まれていらっしゃる。

私が起きる時間は6時から6時10分。

それから、あいさつに行く。私の部屋は2階で、父上の部屋は1階の一番奥にある。

8畳の部屋でほとんど物が置いていない。

押し入れと、ちゃぶ台。本棚。しかない。

「入りなさい。」

ふすまを音を立てずに開けた。いつも道理、姿勢を正して本を読んでいた。

静かに入り、ふすまを閉めた。正座をし直した。

「おはようございます。今日は甲斐小学校の運動会があります。」

「そうか、がんばりなさい。詩と神は、行くのか?」

父上は本を閉じて、こちらに向きなおした。

真正面から2人っきりだと、緊張しまくる。

「は、はい。母上は来ると思いますが、姉上はわかりませぬ。」

すると、姉上の声が聞こえた。

「父上。おはようございます。」

「入りなさい。」

姉上も部屋に入ってきた。

今日は、金曜日だが、祝日で休みだ。

姉上は、真っ白な清楚なワンピースを着て、こめかみのあたりの髪の毛をピンでとめていた。

髪の毛は、真っ黒で長い。腰のあたりまである。

「おはようございます。」

「今日は、神子の運動会があるそうだ。見に行くのか?」

父上は腕を組んでいた。

「はい。見に行くつもりです。出雲ちゃんもでるそうなので。」

「そうか。では、私も見に行こう。毎年、なんだかんだで見に行けないからな。」

父上が、少し微笑んだ気がした。

「あ、ありがとうございます!!」

私は、とっても嬉しかった。

つづく

こんばんは。

第7話からは運動会編です。

わたしももうすぐ運動会です!!

神子ちゃんや、衣真ちゃん出雲ちゃんのように足は速くはないですが、がんばります!!

バッハハーイ

ペタしてね小説が面白かった方はぺタしてくださいね四つ葉