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医療ICTの普及に命をかける男のブログ

医療ICTのエバンジェリスト「MICT」の活動記です

クラーク育成の必要性

現在、約2割の診療所で電子カルテが導入されていますが、

そのほとんどが新規開業時の導入で、既存診療所では
なかなか電子カルテの導入に踏み切れないのが実情です。

 

なぜ、電子カルテの導入を躊躇してしまうのでしょうか。
その理由は以下のようなことです。

 ①パソコンが苦手だと電子カルテは導入できない。

②患者数が多いと入力が間に合わないので
電子カルテは導入できない。

③電子カルテを導入すると医師の負担が増える。

 

確かに、このように考える医師にとっては、電子カルテ導入に
高いハードルがあると感じられるでしょう。そこで、電子カルテ導入
にお困りの診療所を対象に、医師の電子カルテ入力を代行する
スタッフの育成を目的とした「クラーク養成講座」が必要だと考える
のです。

ここでいう「電子カルテ+クラーク」を定義すると

「医師の電子カルテ入力を支援し(悩みを解決し)、
スムーズに電子カルテの導入を行うために
必要不可欠なスタッフ」

となります。


しかも、クラークが院内にいると診療所内のコミュニケーションが
良くなり、診療所全体が明るく活性化するのです。


(次回に続く)

診療所を活性化し、医師の右腕を育成するカリキュラム
「電子カルテ+クラーク養成講座」はこちら
http://e-clark.jp/

なぜ、クラークが必要なのか?

診療所の4件に1件が電子カルテを導入する時代になった現在でも、
「パソコンを操作しながら診療に専念できるのか」という懸念が導入を
決定する最大の障壁となっています。


電子カルテの操作性はこの10年間で飛躍的に向上しました。
直感的で簡単な操作という点では、どのような文書作成ソフトと
比べても、電子カルテはトップクラスといえます。診療現場で
活用できる操作レベルは十分クリアしているといえるでしょう。


 
しかしながら、日本語入力では漢字に変換する必要があり、
「変換ミス」や「誤字脱字」がないかを確認するために、入力の
たびにモニターを見なくてはなりません。パソコンを用いている
以上、「患者さんの顔を見ながら電子カルテを入力し、診察する
ことは到底不可能であろう」というのが電子カルテの導入を検討
する医師の共通見解ではないでしょうか。

 
また、1日に来院される患者数が200人、300人を超える診療所では、
「電子カルテでは到底、入力が間に合わない」と考えて導入を見送る
ケースが多くあります。電子カルテの発売が開始された初期段階では、
電子カルテを販売するメーカーや販売代理店も若干及び腰で、
「100人を超えると電子カルテ導入は難しい」と回答するメーカーもありました。

(次回に続く)

診療所を活性化し、医師の右腕を育成するカリキュラム
「電子カルテ+クラーク養成講座」はこちら
http://e-clark.jp/

音声入力・・・昔からある技術だが、最近医療の世界で
改めて注目が集まっています。

例えば、音声でカルテを書いたり、紹介状を書いたり、
看護サマリーを書いたり、その使い方は医療従事者次第。

特に最近は在宅での利用に注目が集まっています。
その理由は、「エビングハウスの忘却曲線」の問題です。

心理学者のヘルマン・エビングハウスによって導かれた、
人間の脳の「忘れるしくみ」を曲線で表したものです。

<参考サイト>
http://matome.naver.jp/odai/2135467329396936701

その理論によると、
人間は、
20分後には42%を忘却し、58%を保持していた。 

1時間後には56%を忘却し、44%を保持していた。 
1日後には74%を忘却し、26%を保持していた。 
1週間後(7日間後)には77%を忘却し、23%を保持していた。 
1ヶ月後(30日間後)には79%を忘却し、21%を保持していた。

とのことです。たった20分で42%も忘れてしまうなんて・・・。
最近、年のせいか物忘れが激しくなってきた・・・、なんて思うとなおさらですよね。

そこで、この音声入力アプリですぐに記録しておこうと考えるわけです。

このアプリはiPhoneに話すだけで簡単にテキスト化できます。
しかも、電子カルテとの同期も簡単。あとでまとめて電子カルテ
に入れようと思っても、内容がなかなか思い出せない。

そんなシーンで役立つのが音声入力というわけです。

<参考>アミボイス・スマート
http://smart.amivoice.com/smart/index.html
※現在は放射線科向けとしてリリースされています。

それにしてもICTの進化はすごいですね。どんどん面白い商品が
リリースされます。

(次回に続く)

ここ数年間、メディプラザではより多くの方に医療ITに触れて
頂きたいと考え、様々なイベントを開催しています。
いずれも多くの来場者様がこられ、非常に熱気あるイベントです。
準備は本当に大変ですが、やりがいがあるので、どうしても
今年もやりたくなってしまうんです。

今年も昨年好評だった「クリニックITフォーラム2012」を9/23に
お台場で開催いたします。

今年も豪華な講師陣をお招きし、「医療クラーク」「iPad」「地域連携」
「在宅医療」「突合・縦覧点検」など魅力的なテーマのセミナーが
開催されます。すぐに定員になってしまうので、お申し込みはお早めに
お願いいたします。
>>>>お申し込みはこちらより>>>>
https://www.meducation.jp/seminar/regist?id=17100 

<最近の主なイベント>

クリニックITフォーラム2011(東京-お台場) 2011/12/11
日経 デジタルヘルス
http://www.nikkeibp.co.jp/article/dho/20111219/294209/ 
インナビネット
http://www.innervision.co.jp/05report/2012/05r_20120106.html 
テックターゲット
http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1201/13/news02.html 

メディプラザビジネスマッチング2012(東京) 2012/6/19 
月刊新医療
http://www.newmed.co.jp/gakkai/diary.cgi?no=286 

クリニックフォーラム2012(大阪) 2012/7/29
メディプラザホームページ
http://medi-plaza.com/release/%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A02012%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%96%8B%E5%82%AC/

前回の続きです。

医療のマーケティングには紹介が重要と前回書きましたが、
そのことについてちょっと書きたいと思います。

日々、営業活動をしていると、紹介いただいた営業案件は
非常に確度が高く、本当に紹介いただいた方に感謝なことが
多いです。このような経験を持った方も多数いらっしゃるかと
思います。

なんせ、紹介先の方より「プラスのレコメンド」を注入していただいて
いるわけですから、それはうまく営業できるのは当たり前でしょう。

私もそうですが、人からのおすすめはどうしてもバイアスがかかります。
特に信頼している友人のおすすめは、飛びついてしまいます。

この仕組みを活用するのが紹介マーケティングのポイントです。
では、どうすればよいのか・・・。

紹介のポイントは紹介元の確保が最も重要ですから、今のお客さんを
精一杯大切にし、昔からの友人であるかのような関係を構築すること
でしょう。

トップセールスの方々は、この部分を本当に忠実にされています。
出会い、付き合いを本当に大切にされています。

人と人のつながりを大切にし、心の底から信頼関係を構築する。

つまり、いざってときに頼りになるお客様、自分のことを大好きな
お客様が何人いるか。これが医療マーケティングの極意なんでしょうね。

「自分のディナーショーをやったら、何人のお客様を呼べますか?」





医療業界のマーケティング活動を支援する仕事を長年していますが、
医療業界の難しさに日々翻弄されています。

医療業界はおそらく一般業界のマーケティング手法があまり通用しない
ように感じます。特にDMや広告といったものには、かなりの抵抗感が
あるのではないでしょうか。あまりにも、広告やDMの標的にされすぎて
いるせいか、非常に個人情報の開示にナーバスであるように感じます。
世の中的な「裕福層」という認識もそれに拍車をかけているのでしょう。

最近、SNSを使ったマーケティングが流行っていますが、これはWeb
のみに限ったものではなく、つながりや仲間意識、身内意識というものが
おそらくハードルを一段階下げているのだと感じます。

この手法こそが、医療業界のマーケティングの真髄ではないかと
最近常に感じます。製品を買うときに友人の情報を重要視するケース
がたいへん目立つのです。

メディプラザの来場も最近増えているのが、「○○からの紹介」です。
そこで、この紹介を作り出すメカニズムがわかれば、きっと医療マーケティング
はうまくいくのです。

次回は、紹介マーケティングについてちょっと考えてみます。

ちなみに、友達作り、友達関係が苦手な営業マン、医療業界では
かなりのハンデになることは言うまでもありません。


診療所の方々が電子カルテを導入しているが、
「なかなか導入に踏み切れない」というご意見を多くいただきます。

・電子カルテは画面ばかり見ていて患者の顔が見れなくなる。
・電子カルテの入力に戸惑えば、当然患者を多く見ることはできない。
・電子カルテ入力で気が散って、診療に集中できない。

いずれもごもっともなご意見だと思います。電子カルテはパソコンです。
パソコンは紙と違って、入力したら内容の確認をしなければ、
当然誤字だらけになってしまいます。

また、電子カルテの診察に慣れていない患者様にとっても違和感を
感じるでしょう。

そこで、最近注目されているのが「クラーク」の運用です。

「え、クラークは病院しか点がつかないでしょ」と皆さん言われます。
確かに、クラークは診療所では算定できません。しかしながら、
算定できなくても補える効果があるのです。そんな話を、今度
福岡で話そうと思っています。是非、ご興味がある方は覗いてみてください。

<医療機関限定です。申し込みはこちらまで>
https://www.meducation.jp/seminar/regist?id=15675 





最近のように商品サイクルが短いと、つくづくロングセラー
を作れなければ、結局ビジネスはうまくいかないとつくづく
思います。

演歌歌手が1曲のロングセーラーで、一生生きているなんて
話も聞きますが、そんなロングセラーが作れれば良いなと思います。

では、ロングセラーの条件とはなんでしょうか?
言い換えれば継続的に商品なりサービスを利用いただけるということ
でしょう。

我々が日々使っているワードやエクセルなどは、超ロングセラー
と言えるでしょう。

1)顧客にとって必要不可欠なもの(
necessary
これがないと困るという商品は継続的に需要を生み出すと思います。
そのため、顧客の「困る」というニーズに着目して商品開発をした場合
に当てはまるのではないでしょうか。

2)顧客が継続的に楽しいもの(entertainment)
毎日、使ったりアクセスするのが楽しいと顧客が感じるものも、
継続的な需要を生み出すのではないかと思います。たとえば、
ダイエットひとつとっても、辛いダイエットよりも楽しいダイエット
の方が継続しますよね。

necessary は困るというニーズから生まれ、
entertainment は楽しいという自己の欲求から生まれます。

ニーズ発の商品開発と欲求発の商品開発は異なるのです。




医療業界に最近、興味を示される他業界の方々が大勢いらっしゃいます。
医療業界は成長産業であり、しかも不況にも強い。だから魅力的だと
考えるのは当然でしょう。

しかし、いざ参入するとものすごく難しい・・・そんな声をよく聞きます。

他の業界と何が違うんでしょうか?

まず、重要なのはターゲットをどう考えるかという問題です。

ターゲットは個人か、組織か、それによりB TO Cか B TO B
は決まってきます。たとえば、病院であれば組織でしょうし、診療所
であれば個人に近い。このあたりが難しいところでしょう。

誰が購入の意思決定者なのか、こんなところでつまずいていては
商品自体があいまいでぼやっとしたものになってしまいます。
誰にどんなものを、どのように使って欲しいのか、それを使うと
どんな良い効果があるのか。

これってどの業界にも当てはまる王道なのですが、なぜかこの部分
の見極めが弱いまま、医療界に参入する企業が多いように感じます。

その本質は他業界で成功した商品で、医療界でも売れるんではないか
と考える場合に多々発生します。「もしかしたら、医療でも使えるのではないか」
とおっしゃる方々です。

私はその意見に、「誰が何につかうんですか?」と少し厳しい質問を
してしまいます。ここが実は医療では肝なんです。(つづく)




近年のIT化の進歩は、医療界にも例外なく影響を受けている
のですが、医療の世界は他の業界と比べて5年~10年の遅れ
があると言われています。

しかしながら、最近その傾向が少しずつですが変わってきている
ように感じます。多くの他業界のプレイヤーが医療界を魅力的な
市場ととらえ次々に参入が始まっているからです。

私も日々そういった方々と話していると、その技術は医療で使え
るのではないかと、期待が膨らむことも増えてきました。

ITにおいては、業界の壁という、いわゆる参入障壁が低いのだと
改めて実感させていただいております。

一方で、医療界に対するマーケティングについては「非常
に難しい」という声をよく聞きます。他業界で成功した
事例がまったく役に立たないという話もよく聞くのです。

それはなぜでしょうか。私の仮説としては、医療業界を
自由競争における市場経済と考えるか、統制下のもとの
閉鎖的経済ととらえるかで大きく戦略はことなるという
問題に通じるのではないかと考えています。
医療が後者であれば、通常の戦略など通じる
はずがないのです。


今後、医療界にも自由化の波が押し寄せ、一気に制限のない
自由競争社会になることはすぐに達成するイメージはわきません。

医療という公的な性格では、今後も閉鎖的なムラ社会における
マーケティング活動は余儀なくされるのではないかと思うのです。