9月27・28日




以前ほど被災地の様子を伝えるニュースが流れなくなったと思われます。


日常の生活をしていると、あの数か月前の悲しい記憶は遠い昔のことのようにさえ感じます。


でもまだ、被災地の被害は現在であり現実です。


東北の今を知るために、自分の気持ちを確認するために、私はまた被災地に足を運びました。



 



何かしたい、何かしなくてはならない、一人で何をすればいい・・・


震災直後に多くの人が抱いた気持ちだと思います。私もそうでした。




運命的にNPO法人オンザロードさんに出会えたことから、ほぼ毎月被災地である石巻・女川を訪問、悲しすぎる状況が人の手で何としてでも蘇ろうとしていく様子から、むしろ私が元気を頂き、あの混沌とした気持ちから少しずつ少しずつ解き放たれ、自分の気持ちが素直にそして力強くなれました。




今回は店舗再生班に参加させていただきました。




私の班は、自宅もお店(スナック)も津波で流されてしまった「お母さん」の夢が実現するためのお手伝いです。




お店開店に向けてただただひたすら内装の古いペンキを剥がす一日でしたが、お母さん手作りのお漬物や三陸のとろろ昆布の入ったお吸い物まで頂戴しながら、震災以来のお話、瓦礫から何とか見つけてきた30年来愛し続けたスナックの思い出の品にまつわる温かいお話などを伺うことも出来ました。




ミラーボールの配線が奇跡的に繋がり、店内をゆっくりゆっくり回る幻想的なライトで飾られたときは、今見てきた荒廃した商店街の映像は夢であればいいのに、そしてお母さんの素直に喜ぶ笑顔はなんて美しいのだろうと胸がつまりました。




便利な道具と専門家がいれば、たいした時間もかからない作業なのでしょう。




でもここにはこれからも多くの人々の心がこもった一歩一歩が積み重なっていくのですね。




当たり前の自分の生活すべてに感謝して、私もしっかり前を見て歩こう。


そしていつか必ずこのお店とお母さんをお客さんとして
訪ねようと思いました。