「哲学」って言われると、スッと説明する事は多分難しい
物事を深く考える事?なんて浅い答えでは恥ずかしいと調べてみた。
哲学は「本質」を洞察する事で、その問題を解き明かすための「考え方」を見出だす営みだ
という事らしい。
言い換えれば、そもそもなんで?そもそもどうして、みたいな「そもそも論」ではないかとも思う。
何故こんな話になったかというと、訪問しているお寺のご住職との話しから
93歳のご住職は、人懐っこい人柄でいつも温かく私達を迎えて下さる。そして、色々なお話しを聞かせてくれる。
そんないつもの会話の中で
「最近は、お金にならないから哲学を学ぶ人が少なくなったけど、哲学は大事です」
と話してくれた。
なぜそんな話になったのかは覚えていないが、その言葉が頭から離れない
そう言えば、哲学っていらないんじゃないかなんて言う人も昔からいたようだし、人によっては不要な事なのかも知れない。
でも、仕事をしていても、ドラマや映画を見ていても、音楽を聴いていても、普通に道を歩いていても、哲学的な思考が出来れば、豊かな感性でそれらを楽しむ事が出来るんじゃないか
なんで、この主人公はこんな事を言ったんだろ?そもそも、この絵は何を意図して描いたのだろう?この曲はどういう背景から出来たのだろう?などなど…
考えれば辿り着く先に何か気付きがあるはず。
そして、人と接する時も同じだろう。その人の本質を考える事になる
結果として、深い洞察力が身につき、人としての引き出しが増え、深みを持てるようになるのではないか
仏教もある意味哲学的である。
このご住職は仏教を学び、様々な人達と接して来て、そういう深みに達したのだろうな
落ち込んでいる時、色々考えて悩んでいる時、そう見せないように接していてもタイムリーに色々な言葉をかけて気づかせてくれるのは「哲学」が関係しているように見える。
仕事をしていてふとした会話から、色々な気づきをもらえる事が多々ある。それは、自分と向き合う機会ともなり、人として成長していく実感さえ得られる事もある
沢山の人とある程度深く接していく訪問看護の特権かも知れない