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楽堂のブログ

木象嵌と野鳥彫刻の二足のわらじを履いている内山春雄の活動報告 Haruo Uchiyama


これは昨日シナベニヤにズクを圧着したところ

今日は、裏に桜のズクを圧着して表面に透明ラッカーを塗り、サンドペーパーをかけ、再度ラッカーを塗る。完全に乾いたところで緑の粘着テープを周りに貼ったら出来上がり。

ウミスズメ5種の木象嵌の出来上がり
今回は、大槻さんからのリクエストで箕輪さんが原図を書いてくださり象嵌するという、今までにない仕事でした。とてもマニアックな鳥ですが面白い仕事でした。

このウミスズメの木象嵌に興味のある方は連絡ください。


雑記

この仕事中に工房の屋根を直すことになり、頭の上で3人の職人がドタドタ、ガンガンにぎやかで、そのうちに何やら焦げ臭い臭いがしてきた。そのうちに「タ、、、タイヘンダ、天井から煙が出てきた、、」

「ミズ、、ミズを持ってこい、、、」「火元はどこだーーー」

どやどやと工房にバールと脚立を持ってきて、天井板に穴をあけ「火元はココジャネーヤー」「コイツカ」また違うところに穴をあけ「コ、、ココダーーー」

てなわけで、天井裏にホースで水をかけ、鎮火はしたけれど、、、、工房は水浸し、、、、、

見て見ぬふりして、黙々と木象嵌に励む私でした。

今は屋根も工房の天井もきれいになりました。雨漏りましで快適です。


ボンドをシナべニヤに塗る

シナべニヤは表面が美しく、そりが少ないので象嵌の台紙には最適だ。

ガラス板にボンドを載せ、ローラーに均一にボンドをつけ、シナべニヤに平均にボンドを塗る。

象嵌のヅクを貼る

シナべニヤのボンドが生乾きになったタイミングで裏返しのヅクの上に置く。

プレス

ヅクの上に乗せたシナベニヤをブリス機に入れ、圧着する。

ウミスズメの木象嵌がほぼ出来上がる

これで表の面が出来上がり、裏面に桜のヅクを貼り、塗装をし、周りに粘着テープを巻けば出来上がる。

余談

ウミスズメのスライスの前に小田原から依頼があった象嵌を2点スライスをし、ウミスズメをスライスしたため、2日間全身で腕立て伏せを300回したようなもので、今日は筋肉痛で腕もお腹も痛いのなんの。

私の原始的なスライサーは体力がいる。


いよいよ木象嵌をスライスする。

出来上がったウミスズメの木象嵌(種板)を、厚い板に張り付ける。



私の手製のスライサー。

厚板に麻のロープを巻き、ギアーモーターで引っ張る。(左ての箱は前進後退のスイッチ)



全神経を種板に乗せる。

全体重を種板に乗せ、前進のスイッチ入れる。今どの位置をスライスしているかを考え、体重移動をする。

下からスライスされた象嵌が一枚落ちてくる。

セン鉋の刃の出具合で左右の厚みが違ってくるので、スライスされたズクを触って検査する。

スライスされたズク

0.18ミリにスライスされたウミスズメのズクは一枚の紙のように広げることが出来る。

とても破損しやすいので、丁寧に広げ薄板にはそんで軽くプレスしておく。

明日はウミスズメの木象嵌が完成です。


別件

以前放送したNHKの「ダーウィンが来た」の再放送が決まりました。

12月23日(火)午前5時15分からで「パラオの異色カップル絆よ永遠に」の中で盲学校でのダーウィンの進化論の授業です。

朝早いので録画してみてください。