物欲との戦い | 日々

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とくになし

そろそろ始まる…

ガレージセール、ヤードセールが…

 

”他人のお古なんて”という方も多いだろうが

あの『掘り出し物ゲットだぜ!』という高揚感はクセになる。

そして帰宅してから「何でこんな物を買っちゃったんだろ…」と

呆然とする事まで含めてのイベントなのだ。

 

 

10年以上前になるが、ミシシッピに住んでいた時は

よくヤードセールの看板や張り紙を見かけた。

 

ミシシッピ生活中のある日、私は買い物の途中で『この先ヤードセール中』の

張り紙を見つけた。

心の中の北島三郎が♪祭りを絶唱したね。

ハァ~祭りだ祭りだ!

 

その張り紙の矢印は『高級住宅地』を指示していたからだ。

冷凍食品が溶けるのも何のその、高級住宅地へ爆走。

 

はたして、一件の豪奢なお宅のフロントヤードには

家具から調度品、確か家電製品なんかも並べまくってあった。

その品々の間を日焼け金髪美人がタバコをふかしながら

歩き回り、お客さんらしき数人と談笑している。

 

ハローと一声かけ、ずらりと並んだ品々を凝視。

心に余裕なんぞなくなっていた。

 

グラマラスなテレフォンチェア、深く艶のある色味の鏡台、

ちょっと傷はあるけどキングサイズのアールデコ調のベッドフレーム…

 

マイケルジャクソンが「コレとコレ」と甲高い声で買い求めていたのと

そっくりな背の高い陶器の壺…

 

ミシシッピのどこでこんなの着るんだ!と叫びたくなるような

ブランドロゴの洋服・靴…

謎に気持ち悪い陶器の人形の数々…

とにかく沢山の物が数々の大きなラグ(このラグも素敵だった)

に積み重なっていた。

 

ちょっと指を這わせたりしながら『こりゃ元が高いぞ…』と

スツールを見ていたら、日焼け金髪美人が

「車に運ぶなら彼がやるから」と気さくに声をかけてきた。

 

「ありがとう。このバースツールはいくら?」と聞くと

「2つで30ドルでどう?」

えええええ!!思っていた金額より物凄く安かった。

即決だ。

大きな横長の鏡は確か10ドル。

焼物のシブい大きな皿も10ドルでよい、と言う。

 

『ヤケクソか…?盗品か?もしかしてこの家のオーナーは

ヤードセールされてるなんて知らずに旅行中とか…』

 

脳内に響き渡っていた北島サブちゃんの祭りはすっかり

消え去り、心の中の片平なぎさ刑事が眉間にシワをよせた。

 

もーハッキリと安い理由を聞いてみた。

 

ディープサウスの日焼け金髪美人はケラケラと笑いながら

「離婚したの!旦那も私も引っ越すから全部いらないの!」と…

そして元・旦那さんもその場にいて、うんうんと頷いていた。

 

縁 起 が 悪 い な ーーーー!!

しかし金持ちだなーーー!!!

 

売れ残りはドネーションするらしく太っ腹な金持ちだった。

(高額商品のドネーションは確かタックスリターンあり)

 

その場で現金払いし持ち帰ったスツールと横長鏡は

今でも我が家で活躍している。

シブい焼物皿は、姪っ子が手を滑らせて割ってしまい

「あの離婚夫婦のケンカを見つめ続けて根性ある皿だったはずなのに!」

と少々悔しく感じたが、形あるものは壊れる宿命。

まあ仕方ないですな。

 

 

…という感じで、

コロナ以前のアメリカではヤードセールを職業にしている

人達も結構いたように思う。

毎週末、朝から自宅のフロントヤードに商品を並べていたり

スーパーなどの駐車場で車のトランク部分などに商品を陳列していたり。

 

↓こんな感じですな。

これは何年か前の写真で、家から程近い古い農家がヤードセール

をした時の物。

謎の商品が盛り盛り。

 

 

そうそう、売っている物でたま~にちょっと怪しい品物もある。

 

ゲトーな悪者なんかは、開いている他人のガレージに

スタスタと入って行き(不法侵入待ったなし)

手頃な工具などをひょいとポケットに入れて(盗 みだな)

ある程度ブツをためてから、出所を聞かない バ イ ヤ ー の

元に売りさばき小遣い稼ぎをしている。

 

今はアマゾンとかの玄関先に置いてあるお届け物を

持って行っちゃうヤツも多いし…

クリスマスシーズンなんて、車で来てガーッと持って行っちゃうもんね。

あれ、スゴイな。

ニュースで見たけど、防犯カメラをものともせず

「我が人生に一片の曇りなし!」みたいな顔で

普通にスーパーで見かける様なオバちゃんが

盗んでいっちゃう。

 

それから、アメリカでよく見かける道路工事中の小型の重機や工具・道具類が

休みの日はクレーンで高い所に吊るされているのは、窃盗防止の策なのだ。

 

 

以前なら、ちょっと良い住宅街では、自宅のサンルームなどを開放して

コレクションスタイルの陶器や、ベイビーシャワーでの頂き物なのか

箱に入ったままのブランド物のベビー服やグッズを売っているのを

見かけたりもした。

豪華なお宅を覗き見できるのも、下世話な私の楽しみだった。

 

この数年はそういうヤードセールをとんと見かけなくなって

何となく淋しい気分である。

コロナからオンラインでの個人売買やショッピングサイトが

増えて、実物を見なくても購入する事が多い。

 

でも、売主さんと互いに世間話をしながらの丁々発止な値段交渉の

楽しみは捨てがたいと思うのだけれど、そういうやり取りが

面倒という意見も多い昨今…世知辛いわねぇ。