新函館北斗駅を出発したはやぶさ22号。

進行方向右手には新函館北斗駅の立体駐車場があり、そこから新幹線を撮っている人が見えました。

 

普通車指定席の車内の様子はこんな感じ。

壁や天井の一部は木目が配されてます。

床は北国を舞う淡い雪や函館の夜景をイメージし、雪の結晶などをアクセントにしています。

 

手ぶれしていますが、座席のテーブルです。

 

新函館北斗駅を出発してからわずか13分。

あっと言う間に木古内駅に到着しました。

 

反射して見づらいのですが、木古内駅のホームドアは津軽海峡をイメージした青色になっています。

 

普通車指定席の座席はこんな感じ。

この席には新函館北斗駅から乗ってきた親子連れが座ってました。

男の子がビデオカメラを持っていたものだから「ビデオカメラで北海道新幹線からの景色を撮って楽しむのかな?」と思いきや、隣駅の木古内駅で早くもその親子連れは下りてしまってました。(笑)

木古内駅で早くも降りるなんてもったいない!もうちょっと遠いとこまで行けばいいのになんて思いました。(笑)

 

今月25日に函館にグランドオープンする「海峡の風」というホテルの広告です。

 

木古内駅の駅名標。

隣駅は奥津軽今別駅。ここからは青函トンネルを通り、本州へと上陸します。

 

 

青函トンネルか・・・

 

青函トンネルを通るのは中学校の修学旅行で東北を行った時以来なので、僕にとっては10数年ぶり。

当時は「海の底にトンネルなんてスゲェなぁ~」程度にしか思ってませんでした。

 

ただ、今回の北海道新幹線開通を前に、青函トンネル開通までの歴史を振り返る特番をNHKで見る機会があったので、そこで知った青函トンネルの歴史を簡単に振り返ります。

 

1954年、当時青森と函館を結んでいた連絡船「洞爺丸」が台風によって沈没し、1,155人もの死者・行方不明者を出した日本の海難史上最悪の大惨事が発生。

この事件によって本州と北海道を安全に結ぶためのトンネルを造る構想が一気に具体化。

 

そのトンネルというのが青函トンネルです。

 

当時は全国を新幹線で結ぶという構想があったため、青函トンネルは新幹線を通すという前提で工事となりました。

 

1961年に着工が始まった青函トンネルは、当初10年程度で完成する見込みでした。

しかし前例のない世界最長の海底トンネルの工事は困難を極めて長期化。工事中に34名もの殉職者を出す結果になってしまいました。

その上、経済状況の悪化によって北海道新幹線の構想凍結が工事中に発表。

 

殉職者を出しながらも命懸けで工事を進めてきたのに、本来の目的である北海道新幹線が通らないことが工事中に発表されるなんて・・・ その当時に工事に携わっていた人達の心境を思うと想像を絶しますよね。

 

そんな苦難を乗り越え、着工から24年目の1985年に青函トンネルが貫通。

それから31年後の今年2016年、やっと北海道新幹線がやってきたというわけです。

 

今回はこのような歴史を知った上で北海道新幹線に乗ったので、青函トンネルを通った時は胸にグッときましたね。

 

でもそんな時にちょっとした事件(?)が起きました。

この北海道新聞の記事に書いてある通り、何と青函トンネル走行中に新幹線が緊急停止しましたガーン

 

事の経緯を順を追って説明しますと、青函トンネルを走行中の13時15分頃、なぜか新幹線が徐々に減速をし始め「あれ?どうした?」と不安をよそにトンネル内で停車。

(この時の時速は140kmで、制動距離は800mでした。)

 

車内アナウンスでは「赤信号が出たため停止しました」的な説明があり、それから約2分後に青信号に変わったためすぐに発車しました。

 

発車後には乗務員が「先ほどの急ブレーキでお怪我をされた方はいませんか?」と声掛けしながら車内を巡回。

この時の乗客は約350人おり、そのうち1人が首に違和感を訴えていたそうです。

 

とは言え、徐々に減速してゆっくり停まったって感じだったので、「急ブレーキ」って言うほどのものではなかったですね。(そういう意味では乗り心地は良いと無理矢理フォローしてみるww)

 

4月4日に札幌へ帰ってきた際、この緊急停車のことが道新にでも載ってないかなと探してみたのですが載っておらず。

運行が2分遅れたということ以外に支障がなかったということでJR北海道は公表を見送り。外部からの指摘でこの件が明らかになり、4月6日になって道新の記事に掲載されました。

 

ここからは信号が赤になった原因を解説してきます。

下の写真は青函トンネルを抜けた直後、車窓から見えた線路の写真です。

線路は普通2本ですが、この写真の線路は3本もありますね。

北海道新幹線は青函トンネルを含む82キロの区間で貨物列車とレールを共有。

新幹線と貨物列車の車輪の幅が異なるため、両方とも走れるよう片側3線式の特殊構造になってるわけです。

 

写真の線路は、上から順に新幹線と在来線の供用、その下が在来線用、さらにその下が新幹線専用のレールとなってます。

先ほども書いたとおり青函トンネルでは新幹線と貨物列車が供用走行。

列車同士の衝突を回避するため、新幹線が走行時は在来線専用レール、逆に貨物列車が走行時は新幹線専用レールに電気を流し、他にも列車が走っていないか確認をしてます。

 

今回はこの在来線専用と新幹線専用のレールの間に金属片が落ちていました。

 

この金属片によって双方のレールに誤って電気が流れ、新幹線以外にも貨物列車が走っていると検知。それにより信号が赤になり、今回の緊急停車に至ったわけです。

 

「地上ならまだしも、何でよりによって海底の青函トンネルで緊急停止!?」って最初思いましたが、こうして新聞の記事を読んでみると、青函トンネルだからこそ起きてしまったケースだったんですね。

 

ちなみに、道新だけではなく日経新聞にも今回の緊急停止の記事が載ってました。

掲載された日は道新より一日遅れて4月7日でした。

北海道新幹線が開業後、車両の緊急停止はこれが初めてなので、ある意味メモリアルな(?)体験をしてしましました(笑)

過去には青函トンネル内で発煙事故が起きたこともあったので、今回停車した時は「ひょっとして発煙事故か!?」って背筋が凍りつきました。(゚_゚i)

徒歩でトンネルから脱出しなければならなくなったら一体何時間かかるんだろうって頭をよぎりましたもん(笑)

でも今回はそのようなことも起きず、本当に良かったですv(。・ω・。)ィェィ♪

 

青函トンネル内での緊急停止の影響により、奥津軽いまべつ駅には定刻より2分遅れの12時36分に到着しました。

 

青函トンネルから出た直後は3線式のレールが見えてましたが、奥津軽いまべつ駅のホームに着いた時点では2線式に戻っています。

 

奥津軽いまべつ駅は青森県にある駅ですが、管轄はJR東日本ではなくJR北海道。

ホームにも「JR北海道」と書かれた文字の看板も見え、JR北海道が管轄する最南端の駅かつ唯一青森県内にある駅です。