毒親の話⑥

の記事にも少し書いたのですが、私は、自らの不義理が原因で、中学時代に四面楚歌になったことがありました。

今回は、そのときのトラブルについて書いていきたいと思います。

 

 

記事でも書いたように、自分で言うことではないのですが、私は、中学1年のときめちゃくちゃモテました。(ちなみに、大学1年のときも同じような現象が起きました)

 

ただ、モテたというのは、後から振り返ってみて思うことで、当時はそこまで考えが及びませんでした。

なんとなく好感を持たれているような感覚はあったのかもしれませんが、それを嬉しいとか思った記憶はあまりなく、もっと人気をとってやろうとか、そういう気持ちも全くなかったんです。

 

良くも悪くも自由に生きていたという感じです。

今思えば、これがいけなかったんだと思います。

 

最初は2、3人に「好きです」と告白されましたが、好みではなく、断りました。

ただ、その次に告白してきた人は、顔がタイプでした。東大王に出てた水上君をもう少しかわいくした感じです。

付き合うことになりました。

 

ちなみに、私は中学時代、「ミサキ」という女の子と仲が良く、常に一緒にいたのですが、「ミサキ」も同じように彼氏を作り、2組で遊びに行ったこともありました。

でも、みんなで和気あいあいというよりは、男女に別れて話すことが多く、イマイチ盛り上がりませんでした。

 

無理もないとは思います。2組とも、気が合うから付き合ったとかではなく、なんとなく付き合ったという感じなんです。

実際、話もあいませんでした。

私は当時、これといった趣味はなく、ミサキはジャニーズに夢中、ミサキの彼氏はスポーツが全てで、私の彼氏は女性アイドルに夢中でした。それ以外で話題にできることはなく、学校の話題でなんとか場を持たせていた感じです。

 

彼氏がタウンページで私の家の電話番号を調べて電話してきたこともありましたが、2人きりで会話したのはそのときくらいだったと思います。ミサキらも含めて4人で会うのが基本だったのです。

 

 

その後、話が合わずもう無理だと思ったのか、ミサキたちが最初に別れることになりました。

そして、その破局の後、2組で遊びにいくことはなくなり、自然と私と彼氏も遊びに行くことはなくなりました。

 

いわゆる自然消滅のようなかたちですが、明確に別れることになったわけではありません。

これが後々大きな問題になります。

 

ミサキたちが別れてから2か月ほど経ち、学園祭の準備をする時期がやってきました。

当時私は学校祭の企画(とはいっても実際には雑用)をやっていて、その作業に没頭していました。

ミサキも企画をやっていましたが、別のチームで作業をしていました。

 

そんなある日、ミサキと一緒に帰ることがあったんですが、「実は同じチームで作業をしている●●君が、まゆみのこと好きみたい。ずっと入学してから好意を持っていたらしいんだけど、彼氏を作ってたからだまってたんだって。でも、私は同じチームで●●君と仲良くなって、まゆみと仲良いでしょってことで、伝えておくように言われた。」と。

 

●●君は同じクラスにはいましたが、とにかく部活(サッカー)に熱心で女性に興味を持っている様子は全くありませんでした。見た目がかっこいいわけではありませんでしたが、男子からは人気がありました。

私は突然のことだったので、すぐに返事はせずに、はぐらかしました。

 

しかし、その後も何度か、ミサキが使者みたいなかたちで●●君の伝言を伝えてくるようになりました。

ミサキも最初は伝えてくるだけでしたが、そのうちに、「ねえどうするの?あんまり放っておきすぎるのも●●君に失礼だと思う。早く返事をしてあげるべきだ。」と言ってくるようになりました。

 

私は先行きのことを全く考えずに、いいよと返事をしてしまいました。

 

ミサキはそのことを●●君に伝え、私と●●君は付き合うことになりました。

 

 

案の定ですが、最初の人のときと同じで、気が合うから付き合ったというわけではなかったので、話題が全く持ちませんでした。

私は、仲が良い人とは話しますが、基本はおとなしい方だったので、気が合わない人とは話が持ちませんでした。話を持たせる話術を持っていなかったんです。

そしてそれは、●●君の方も同じでした。サッカーに夢中な堅物みたいな感じで、最初の人以上に話がもたなかったのです。

 

そしてまた自然消滅の方向に事態が向かってきますが、事態はそれだけでは済まされませんでした。

 

●●君の友人らが、「まゆみが●●君を無視していて●●君がかわいそうだ。」と言い出しました。●●君は、男子から人気が高かったので、そのあたりの人をみんな敵に回したかたちです。

 

そして、全く別のところからも火の手が上がりました。

最初に付き合った、水上君に似ている元彼の味方(オタク系の人が多い)が「そもそもまだはっきり別れていないのに別のやつと付き合うのはおかしくないか?二股じゃねえか。」と。

 

たしかにその点を言われたらそうだとも思いました。

こうして、男子のイケイケ組とオタク組の両方を敵に回し、女子からも、「なんかあいつ調子に乗ってないか?」みたいな感じで敵に回すことになってしまいました。

 

仲が良かったミサキはどうだったかというと、ここでまた問題が起こります。

どうやらミサキは、●●君の使者をしながらやり取りしているうちに、●●君のことが好きになっていたらしいのです。

 

そして、みんなの前で泣きながら、「●●君の伝言伝えたりして話していくうちに好きになっていった。まゆみと付き合ってからもおさえられなかった」と言いだしました。

たしかに後から振り返れば、そうだったのかなと思う節はありましたが、当時の私は全く気がつきませんでした。

 

ミサキとしては、私と仲が良いから、私と●●君が仲良く付き合っていれば我慢しようと思っていたようでしたが、私が●●君をおざなりに扱っているように見えて、それに腹が立っていたようにみえました。

 

ミサキなりにプライドもあったと思います。ミサキは顔がかわいく、名前は言えませんが、地元のご当地アイドルの最終選考まで残ったこともありました。(最終的には親の反対で受けられなくなりましたが)

私が思うに、私よりもミサキの方がかわいかったですし、ミサキもそういう自覚があったからこそ、私に腹が立ったんじゃないかなとも思います。

 

こうして私は、学校中の男女を敵に回すことになり、一時的に孤立することになったんです。

 

 

ちなみにこの話にはまだ続きがあります。

 

その後、ミサキは晴れて●●君と付き合うことになりました。それ以来、私とミサキとの間には深い溝ができたように思います。

ミサキは好きな人と付き合えて希望が叶ったわけですが、結局は長くは続きませんでした。話が合わなかったのだと思います。

 

 

ここまで話してきた内容は、全て中学1年のときの出来事です。

私は以上のように、自らの不義理が発端となり、学校中を敵に回したようなかたちになりましたが、時間が経過していくにつれて、少しずつ生活しやすくなってきました。

 

そして、2年に入ったあたりで、水上君に似ていた最初に付き合った人がまた告白してきました。 

一番傷ついたのは彼だったと思うのですが、当の本人はあまり何も気にしていなかったようです。さすがにもうこれ以上男女関係でもめたくなかったので、もう付き合うとかはしたくないんだと言って断りました。

 

顰蹙をかうかもしれませんが、今思えば、私に対して正当な怒りをぶつけられるのは、彼だけだったと思います。

●●君は、好意を持っていた相手(私)が期待外れだったっていうだけだし、ミサキは勝手に●●君に好意を持ったってだけで、しかも結果的に付き合ってるし、それ以外の人はそもそも関係ないと思うんです。学校の秩序を乱したっていう批判内容であれば関係あるかもしれませんが。

 

でも、当時は、とにかく大変なことになってしまった、申し訳ないことをした、と思った記憶はあります。

 

 

その後は大きなトラブルは起こらなかったですが、中学を卒業して高校生になってから、駅でミサキにあいました。

ミサキは「私実はさ、赤ちゃん妊娠しちゃったんだよね。おろすと思うけど。」と言っていました。

深刻な感じではなく、陽気な感じでです。まゆみは子どもを作るとか濃密な男女関係になったことがないだろう、と言いたいようでした。私を見下したような話しぶりだったんです。

 

ミサキとは一切連絡をとっておらず、高校も別々のところに行ったので、その後彼女がどうなったのかはわかりませんが、私が大学に入って以降、フェイスブックを始めて覗いてみたところ、シングルマザーになっていました。子どもの年齢からして、駅で話したときに妊娠していた子どもではなさそうでした。

 

 

色んな考え方とか生き方があるのだなと思いました。

今のミサキがどういう考えで生活しているのかはわかりませんが、私は、早く結婚や妊娠をして家庭を作るという生き方に魅力を感じたことなんてありません。自分の親みたいにはなりたくないというのも大きな理由の一つです。

 

マウントなんて取らなくても自分が望む生き方ができたらそれで良いんじゃないかな、って思います。

 

 

これが四面楚歌事件の一部始終です。この1件で学んだのは、とにかく悪目立ちするなということ。

しかし、私は数年後、また同じような過ちを犯してしまいます。時間があるときに記事にします。